Databricksとの対比でみえたSnowflakeの真価:なぜ他社に“乗換可能”な環境に拘るのか
AIの成否を分けるのは「明確なデータ戦略」、自社の“コンテキスト”をAIに反映させるには
デスクトップ上で動くAIパートナーが実現?
さらに先の展望としてクライナーマン氏は、3月にリサーチプレビュー版を発表した「Project SnowWork」に言及した。同氏はこれを「アプリケーション中心の世界から人間中心の世界へ転換させるものだ」と強調する。
従来のビジネスプロセスでは、請求書承認、人事管理、レポート作成といったタスクごとに、SAP、Workday、Salesforceなどの異なるアプリケーションを個別に操作する必要があった。Project SnowWorkでは、これらを一つのインターフェース上のAIエージェントに統合する。
ユニークな点は、ユーザーの職務(CFO、製品マネージャー、CEOなど)に応じた「プロファイル」を設定できる点だ。各プロファイルにはその職務に必要なコンテキストがあらかじめ定義されているため、ユーザーは自分の専門領域における“コンテキスト”を把握したAIをパートナーとして活用できる。たとえば、CFOの肩書をもつユーザーは「目標未達の担当者の出張経費を調べて、本人とその上司に状況確認のメールを送って」といった複雑な指示を一言発するだけで、AIエージェントがCFOのプロファイルに応じて各アプリのデータを裏側で集計・分析し、実行までを代行してくれるというわけだ。
「泥臭い作業はAIで排除を」専門職が磨くべきスキル
最後に、AI時代のビジネスユーザーに求められるスキルについてクライナーマン氏に訊くと、「マーケティングや財務といった各分野のドメイン知識(専門性)は、これまで以上に重要になる。しかし、これからのリーダーに求められるのは、データを得るための泥臭い作業に時間を費やすことではなく、AIを駆使して自分の作業負担を減らし、会社全体のアクションを迅速化するための環境を整えることだ」と力強く語った。
「日本企業がAI実装という壁を乗り越えるためには、まずデータというコンテキストを整理し、それを柔軟に扱える基盤を構築することが不可欠だ。Snowflakeは職務に応じたAIエージェントの提供などを通じて、あらゆる階層の人が高い生産性を発揮できるようこれからも支援していく」(クライナーマン氏)
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