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Red Hat、AIエージェントの要件に特化した開発者向けツールを発表

 Red Hatは米国時間5月12日、AIエージェントの要件に特化した、開発者向けポートフォリオの機能拡張を発表した。新たに提供開始となる「Red Hat Desktop」および「Red Hat Advanced Developer Suite」の機能強化を通じて、開発者のワークステーション上でローカル実行されるエージェントから、ハイブリッドクラウド環境における本番規模のデプロイメントへの移行を円滑にすることを目指すという。

 Red Hat Desktopの一般提供開始により、Podman DesktopのRed Hatビルドに対する商用サポートを提供し、ローカルコンテナおよび AI 開発のためのより信頼性の高い基盤を確立するとのことだ。Red Hat Desktopには隔離されたAIエージェント用サンドボックス機能が含まれている。これは、自律型エージェントを実行・テストする際に、検証されていないエージェントのアクションがホストOSに影響を与えるのを防ぐため、開発者のローカルハードウェア上の保護されたサンドボックス環境でエージェントを実行できるよう支援する取り組みだとしている。

 加えて、Red Hat Advanced Developer Suiteには、ソフトウェア・サプライチェーン全体のセキュリティをモダナイズするための新機能として、信頼性の高いソフトウェアファクトリー、Red Hat Trusted Libraries、AI 駆動のエクスプロイト・インテリジェンスが追加されている。これらの新機能は、AIを使用して生成されたコード内の既知の脆弱性が特定のアプリケーション実行環境に関連しているかどうかを判断し、開発者が実際のリスクに基づいて修正の優先順位を付けられるようにするという。

 AIが生成するコードの増加にともない、開発者はローカルでの実験とデプロイを両立できるエンタープライズレベルのワークフローを必要としている。開発者がRed Hat Desktopを使用してローカル環境で作業を開始する場合でも、Red Hat OpenShiftの機能であるRed Hat OpenShift Dev Spaces上のクラウドベースの開発環境で作業を開始する場合でも、エンタープライズ環境での本番運用に必要な一貫性とガバナンスを同様に確保できるとのことだ。Red Hat OpenShiftを使用してこれらの環境を統合し、本番規模へ移行することで、チームはAIエージェントを最重要アプリケーションとして扱うことができるようになるという。このアプローチにより開発者は、実験的なローカルサンドボックスから検証済みでスケーラブルなイノベーションへと、ハイブリッドクラウド全体にわたり安全に移行できるセキュリティを重視したプロセスを入手できるとしている。

 今回の発表における主なポイントは以下のとおり。

  • 標準化されたAIライフサイクル:ローカル環境からクラウドまで、一貫性のある体験を構築。これにより、AIを実験的なプロジェクトから、再現性のある本番ワークフローへと移行させられる
  • 開発者の選択肢の確保:Red Hat OpenShiftの機能であるRed Hat OpenShift Dev Spacesのサポートを拡充し、Amazon Web Services(AWS)のコーディングアシスタントであるKiroをテクニカルプレビューとして追加。Microsoft Copilot、Claude CLIなどとの統合機能に加え、開発者はローカルマシンから好みのコーディングアシスタントや環境を柔軟に使用できるようになる
  • セキュリティのシフトレフト:SLSAレベル3の起源および完全性が保証されたRed Hat Hardened ImagesおよびRed Hat Trusted Librariesを基盤とするこれらツールは、コードが記述される前の段階から、透明性があり検証性を備えたソフトウェア・サプライチェーンの構築を支援する
  • サンドボックス優先のテスト:開発者は自律型エージェントを隔離環境で実行でき、クラスターへのデプロイ前にエージェントの挙動を観察できる保護レイヤーを確保できる

 なお、さらなる詳細情報は以下のとおり。

Red Hat Desktopと Podmanの統合

 Red Hat Desktopは、強化済み・サポート対象のPodman DesktopのRed Hatビルドを中核とした、エンタープライズ対応のローカルコンテナおよびAI開発環境を提供する。開発者は、ノートパソコンからRed Hat Hardened Imagesの全ライブラリに容易にアクセスでき、ユニットテストのためにローカルまたはリモートのOpenShiftクラスターへの接続も可能だという。これにより、開発者のマシンで実行されるコンテナが本番環境で実行されるものとアーキテクチャ的に一貫していることが保証されるとのことだ。

柔軟なコーディングアシスタント

 Red Hat OpenShift Dev Spacesは、開発者が利用したいAI駆動型ツールをクラウドベースの IDEに直接統合できる、拡張可能なフレームワークを提供。これには、既存のMicrosoft Copilot、Claude CLI、Cline、Continue、Rooなどとの統合に加え、テクニカルプレビューとして提供されるAWSのコーディングアシスタントKiroへの新たなサポートが含まれる。Red Hatは、プロプライエタリおよびオープンソースのアシスタントの両方をサポート。これにより、チームによるフロンティアモデルの活用やプライベートモデルのホストを可能にし、開発者の生産性向上ツールを企業のセキュリティやデジタル主権の要件に適合させるよう支援するとしている。

Red Hat Advanced Developer Suiteの機能強化

 Red Hat Advanced Developer Suiteの最新バージョンでは、CNCFのベストプラクティスと、Red Hatの内部ビルドプロセスをベースとした、信頼性の高いソフトウェアファクトリーの開発者プレビューが導入されているという。これにより、標準ベースのCI/CD実装が提供され、顧客はこれをそのまま利用することも、ニーズに合わせて調整・複製することも可能だとしている。その他の機能には以下が含まれる。

  • Red Hat Trusted Libraries:SLSAレベル3のインフラストラクチャに基づいて構築され、ソフトウェア部品表(SBOM)と暗号署名が追加されたキュレーション済みの Pythonパッケージで、より透明で検証可能なソフトウェア・サプライチェーンの提供を支援する
  • エクスプロイト・インテリジェンス:脆弱性分析のためのNVIDIA AIブループリントを使用して開発されたこの機能は、AI を活用したコード推論を用いて、脆弱な関数がアプリケーションの実行環境において実際に到達可能かどうかを判断。悪用可能なコードパスを広範な脆弱性データから分離することで、開発者がセキュリティに実際に影響を与える修正を優先できるよう支援する

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