IBM WebSphere Application Serverならいち早くJava EE 6の最新機能を活用できる
第3回(最終回)
軽量化されたJava EE 6
具体的にJava EE 6のメリットのいくつかを見ていこう。最初に挙げられるのが、軽量化だ。Java EEは、積み重ねてきた歴史を経て、数多くの仕様からできている。以前はそのすべての仕様を満たしていなければ、Java EEアプリケーションサーバーとして世には出せないことになっていた。
ServletやJSPはもちろん、EJB、メッセージング機能、Webサービス、セキュリティやサーバー管理APIなどすべてが必要だったのだ。ところが、実際にJavaを用いアプリケーションを構築する際に、これらすべてが必要なわけではない。 これに対しJava EE 6では、数多くある仕様の一部だけの実装でも、Java EEとして提供できることとなったのだ。
これを実現しているのが、Profileの導入だ。Java EEの仕様のサブセットをProfileとして定義しておき、Java EEのコンテナを提供するプロバイダーはその特定のプロファイルだけを選択し実装したものでも、Java EE認定が受けられるようになったのだ。これは、プロバイダー側がすべての実装をする手間が削減できるだけでなく、ユーザー側にとってもメリットがある。動かしたいアプリケーションに必要なコンテナだけを選択することで、軽量なJava実装環境を利用できるようになるのだ。
現在のJava EE 6ではWeb Profileというサブセットが定義されている。このProfileはServletやJSPを中心としたものだが、トランザクションサービスやリモート呼び出しのないEJB、DBへの永続化を行うJPAなどの仕様も含まれており、エンタープライズアプリケーションの実装に必要な最低限の機能はそろっている。 また、これまでは上位互換性を重視することで、過去の仕様がどんどん積み上がる傾向にあったが、Java EE 6からはいずれは廃止される仕様が明示されるようになった。(次ページへ続く)
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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