XenServerは、強力な機能を持つ無償版の提供やシンプルな管理性により、サーバー仮想化やクラウド環境における市場シェアを拡大し、デスクトップ仮想化(VDI:Virtual Desktop Infrastructure)で最も広く利用されているハイパーバイザーで、現在、250万台(推定値)の仮想デスクトップがXenServerで運用されているという。
発表されたXenServer FP1は、デスクトップ仮想化におけるパフォーマンス向上およびストレージコストの大幅削減を実現する「IntelliCacheテクノロジ」、サーバー仮想化におけるネットワークの集中管理や耐障害性向上を実現する「分散仮想スイッチ(DVS:Distributed Virtual Switch)コントローラー」などの新機能を採用している。
発表によるとCitrix XenServer 5.6 FP1の特徴は次の通り。
・VDI向けのストレージ最適化機能「IntelliCacheテクノロジ」
IntelliCacheテクノロジは、仮想デスクトップ環境におけるディスクへの書き込みの約8割を占める一時的なデスクトップの読み書きをローカルサーバーのハードディスクや高速なSSDに移動。それにより、SANやNASなどのストレージシステムの必要容量を最小限にする。
・きめ細かいネットワーク管理を実現する「分散仮想スイッチコントローラー」
分散仮想スイッチコントローラーおよびオープン仮想スイッチ(Open Virtual Switch)の追加により、XenServerのネットワーク層を可視化し、データセンター内またはクラウドへの仮想マシンの移行をトレースし、きめ細かなネットワークの設定やコントロールポリシーを移動先のサーバーでも従来どおりに提供。
・高度なVM保護・復旧機能
今回、追加されたVM保護・復旧機能により、VMディスクやメモリの自動スナップショットを行うスケジュールを設定し、そのイメージを特定のストレージにアーカイブすることで、重要データを継続的に保護。
・容易なWebベース管理
XenServer 5.6に導入されたエンドユーザー・セルフサービス機能に基づくXenServer Web管理コンソールによって、管理者はアプリケーションオーナーに、担当VMへの直接アクセス権を付与。
■ニュースリリース
http://www.citrix.co.jp/company/press/releases/20101216.html?cid=nw101216_1