コンピュータがくしゃみをすると人間が風にのって…どこかへ…
われわれ善良な市民のPCを次々と襲う
オンライン攻撃の魔の手!
いまや、本物のウイルスよりも
コンピュータ・ウイルスのほうがはるかに
たくさん空気中を飛びかっていると言われています。
コンピュータ・ウイルスは、本当に
人間が作ったものなんでしょうか?
ウイルスがウイルスを作っているんじゃないでしょうか?
銀河系をまたにかけて100万年続くことになる
人類と機械生命体の生存を賭けた闘いは、
すでに始まっているんじゃないでしょうか?
それはさておき、
コンピュータがウイルスに感染、という話はあっても
コンピュータがアレルギー症状を起こす、という話は
まだほとんど耳にしませんね。
でも、これだけコンピュータへの脅威が高度化して、
それにあわせてセキュリティソフトも攻撃的になってくると、
コンピュータだってアレルギーになるはずです。
スパムの多い季節には警告ウィンドウが開いて開いて
何度閉じても止まらなくなったり、
操作してもいない上部メニューがズルズルと下がってきて
画面がみえなくなったり、
ディスプレイの表面がボツボツのテクスチャーになって
見ているこちらの全身が猛烈にかゆくなったり、
そんな風になっても不思議じゃないと思うんです。
地球って、そんな不思議な場所だと思うんです。
そんな具合にアレルギーの出てしまったコンピュータを
コンピュータにアレルギーのある人が操作しなければいけない、
そんな悲劇が起こるであろうことは言うまでもなく、
さらに、コンピュータが人間そのものにアレルギーを
起こすようになってしまったら、もう目も当てられません。
仕方なく、訓練されたネコをオペレータに採用して
コンピュータの操作を行わせることでようやく一件落着、
でも、でも、社内にはネコの毛アレルギーの人が!
いろいろあって10年後、コンピュータにも
ふさふさした毛が生えています。
コンピュータ・アレルギーで、なおかつコンピュータの毛にも
アレルギーがあるという気の毒な境遇の人が、やがて
新たなラッダイトとなって、機械文明に闘いを挑んでゆくのです。
ぼくはそんな未来からきました!
このままでは人類があぶない!
ポートを閉じてください 花粉が 花粉がポートに
花粉症にお悩みの皆様の、今春の症状が軽いことを祈念しつつ
本日はここまでとさせていただきたく存じます。
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倉田 タカシ(クラタ タカシ)
「ネタもコードも書く絵描き」として、イラストレーション、マンガ、文筆業、ウェブ制作、Adobe Illustratorの自動処理スクリプト作成など、多方面で活動。
イラストの他に読み札も手がけた「セキュリティいろはかるた」はSEショップより発売中。
河出文庫「NOVA2-書き下ろし日本SFコレクション」...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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