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お困り日誌

#020 花を見て森を見ず、ところで家政婦を見ませんでしたか?


花を見て森を見ず、ところで家政婦を見ませんでしたか?


桜の木の下になにが埋まっているかについては
おおむねまとまった結論が出ていますが、
桜の木の上になにが浮かんでいるかについては
まだまだ検討しなければいけない問題が
残っているように思います。

桜の木の上に浮かんでいるものの正体として、
現在、有力な説には、ご存知かと思いますが
以下のようなものがありますね。

・スカイフィッシュの稚魚
・米軍のステルス偵察蚊
・乗っ取られたくてうずうずしているスポーツマンシップ
・読まれたくはない空気たち
・金だらい(罰ゲーム)
・帰りたいというみんなの気持ち

それがなんであるかはさておいても、
なぜそこに浮かんでいるのか?
一体なんの目的で浮かんでいるのか?

舞い落ちる花びらのしたで酒を酌み交わしながら、
誰もが心の片隅でその疑問と向き合っているはずですし、
そのことがこの花見という奇妙な風習に
単なる酒盛りにとどまらない深みを与えて
いるのは間違いないでしょう。

花見の席なのに、絶対に顔を上げず、一度も桜を見ようと
しないという青年がおりました。
なぜかと問うと、「見えてしまうからだ」と答えます。
いったい何が見えるのか、という問いには
ただ首をふるばかりで答えようとしないのです。

みんなちょっぴり怖くなって、それ以上の追及を
あきらめてしまったわけですが、彼の眼に見えて
しまうものをもし同じように見られたとしても、
それが何なのかは、さっぱりわからなかったでしょう。
それほどまでにわけのわからないものが
桜の上には浮かんでいるのであり、
それゆえに桜の下のわれわれもしばしば
わけがわからないことになるのです。

いつか、科学の発達がこのわけのわからなさを
ときほぐす日が来るのでしょうか、それとも、
人類と桜のどちらもがこのわけのわからなさに
敗北し、滅びてしまう日が先にくるのでしょうか。
どうしてみんな飲み過ぎてしまうのでしょうか。
日没とともに急激に冷えてゆく空気のなかで、
犬が後ろ足でかぶせてくれる土のふとんに
うずまりながら、そんなふうに思いました。
皆様も、楽しいお花見を!
 

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この記事の著者

倉田 タカシ(クラタ タカシ)

「ネタもコードも書く絵描き」として、イラストレーション、マンガ、文筆業、ウェブ制作、Adobe Illustratorの自動処理スクリプト作成など、多方面で活動。
イラストの他に読み札も手がけた「セキュリティいろはかるた」はSEショップより発売中。
河出文庫「NOVA2-書き下ろし日本SFコレクション」...

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