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データ活用新時代

位置測位技術で空間を拡張する 「ロケーション・アンプ」という考え方

クウジット株式会社 代表取締役社長 末吉隆彦氏

位置情報とスマートフォンを使って新しい博物館の鑑賞スタイルを提案する「とーはくナビ」。その技術的概要について、開発を担当した株式会社クウジットの代表取締役社長 末吉隆彦氏に話を聞いた。

無線LANのアクセスポイントで位置を特定

クウジット株式会社 代表取締役社長 末吉隆彦氏
クウジット株式会社 代表取締役社長 末吉隆彦氏

-今回の「とーはくナビ」はどのような技術を利用しているのでしょうか?その仕組みを教えてください。

 今回は、クウジットが持つ「PlaceEngine」という屋内測位技術を利用しています。イベント会場やショッピングモールなどの商業施設、駅構内や美術館などの屋内施設において、利用者の位置に応じてスマートフォンにガイド情報やキャンペーン情報を自動配信する仕組みなのですが、今回は特定の展示コーナーに到着したときにイントロダクションを再生したり、コースから外れたときにアラートを出したりといった使い方をしています。

-位置測位の精度が高いと感じたのですが、どのような仕組みになっているのでしょうか?

 PlaceEngineは、検出可能な無線LANのアクセスポイントとそれぞれから発せられている電波の強度を、現在地を特定するための識別情報として利用しています。

 公共施設や商業施設ではすでに無線LANが使われている場合が多いので、位置情報を割り出すために必要な電波の分布は存在しています。電波の網が掛かっていない場所だけ、数千円程度の市販の汎用品を買ってきて設置する。電波情報だけを使っていますから、インターネットに接続する必要はありません。

 理想的なケースでは、3~5m程度の粒度で空間を識別できるので、図のように4つのアクセスポイントで15㎡を9つのエリアに区切ることも可能です。

4つのアクセスポイントを置けば、15m四方の空間を9つに区切ることが出来る
4つのアクセスポイントを置けば、15m四方の空間を9つに区切ることが出来る

-Android端末を採用された理由はあるのですか?

 第一にAndroid端末の普及が背景にありますが、特に端末の制限はありま せん。昨年の「法隆寺宝物館」ではiPhoneを採用しました。ただし、iPhoneの場合に屋内測位を実現するためには、専用アクセスポイントが必要に必要になります。

-利用者のデータなども取得できるのでしょうか?

 はい、貸出し用サービスでは、利用者の移動経路やコンテンツの再生状況などを端末内にログとして蓄積していますので、「どの展示室に人が滞留したか」「どの動画がどれくらい再生されているか」「途中で再生をやめたか」といった情報を取得することもできます。将来的には「人気のある展示品を巡るコース」「同じ属性の人達が歩いているコース」など、取得したデータを活用してダイナミックな取り組みができると思います。

 (次ページへ続く)

 

 

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この記事の著者

緒方 啓吾(編集部)(オガタ ケイゴ)

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