私の一番好きなデータベースはSimpleDBです。ミドルウェアではなくて、サービスとして従量課金なデータベースだけれども、一番好きなデータベース。前回はNoSQLの抽象的な物でしたが、今回は実際に簡単に使い始めれられる。SimpleDBというデータベースのお話です。かなり主観が入ってしまうかもしれません。
SimpleDBのここが好き
SimpleDBがなぜ大好きか。細かいことを言えばたくさんあるのですが、大きくは以下の3つです。
手間のかからないデータベース
ちょっと余談ですが、1999年9月に成立したAmazonの有名な特許『U.S. Patent 5,960,411』というのがあります。通称ワンクリック特許と呼ばれる色々と問題になった特許で、ざっくり言うと事前に登録された顧客情報を使って簡単に買い物が出来るというビジネスモデル特許です。なんでこんな話を持ちだしたのかというと、SimpleDBがまさにそれくらい簡単に使い始められるデータベースだからです。既にAWSユーザであれば、ちょっとクリックすれば使い始めることができます。他のデータベースミドルウェアであれば、サーバを用意して、それなりにインストールなんかをして、RDBMSであればスキーマを定義してみたりしてなんてやっている間に日がくれてしまいます。SimpleDBは使おうと思ったら数分で使い始められます。そして、使い始めたらもうメンテナンスをする必要もありません。もし気にすることがあるとすれば、RDBMSでいうテーブルあたりのデータサイズが10Gしか使えないというところくらいです。
無料から使い始められるNoSQL
今(2011年8月14日現在) CPU時間25時間までとストレージ1GBまでの使用量であれば、無料で使えます。これはどれくらい使えるかと言うと、例えばSimpleDBを使った自作のブログシステムがあったとします。これを運用するにあたって、1000文字程度の記ことを毎日書いて月間100,000PV位であれば容量が1GB超えるまでのしばらくは無料で使えます。いろいろ省いた簡易な計算ですが、 MySQLを使うよりもずっとリーズナブルです。
HTTPでアクセスできるデータストア
これまでの2つだけでも相当素敵なデータベースであることは間違い無いのですが、HTTPでアクセスできるという素敵さも兼ね備えています。HTTPでアクセスできるということは特殊なドライバなどがなくてもデータベースに接続することができるので、様々なところで利用可能となっています。
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得上竜一(トクガミリュウイチ)
株式会社マイニングブラウニー代表。
高校卒業後、電力会社の通信部門へ。社内にいくつもASがあるようなIP網やPDH,HDLCなどのL2以下のネットワークの保守を担当。その後パソコン・家電の激安店で価格調査と価格設定のシステムを開発。現在は進化させたそのシステムでインターネットの情報を集めるため...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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