運用を理解し、データベースの設定に反映させる
オプティマイザの自動収集機能をはじめ、Oracle Database 11gでは自動メンテナンスタスクにより、データベースの管理が自動化されています。
自動メンテナンスタスクは、デフォルトでは以下時間帯に動いています。
- 月曜日~金曜日:それぞれの日に22時から翌2時までウィンドウがオープン
- 土曜日・日曜日:AM6時から20時間(翌2時まで)までウィンドウがオープン
しかし、システムの運用によっては、例えばこのウィンドウ時間帯にデータの洗い替えが発生し、データの件数が一時的に0件になっていた、バッチ処理でデータが全面的に書き換わる最中だった、といった運用もあると思います。
実際のデータベースの運用を想定し、メンテナンスタスクの実行時間帯や、実行オプションを検討することが重要ですね。こういった設定変更もEnterprise Managerから実行できます。
データベースの設計は、データベースのみで完結するものではありません。インフラストラクチャ、アプリケーション、運用、それらを想定しながら、物理設計を詰めていくことが安定したシステム運用の"鍵"となるのです。
また、最近では新規システム構築のためにデータベースを設計するだけでなく、旧システムからのマイグレーションのケースも多いでしょう。データベースのマイグレーションには、マイグレーション方法(同一サーバ筐体か、別サーバ筐体か)、データベースの規模、許容される停止時間、といった要件に応じて移行方法の検討を行うと思いますが、とても興味深いレポートが公開されています。
この検証で利用しているOracle GoldenGateは、データ連携、データ・インテグレーションの統合ツールです。Oracle GoldenGateは様々な用途に活用されますが、このレポートのように、シビアな要件(許容される停止時間が短い等)が求められるデータ移行の手段として有力な選択肢となりますね。
さて、今回はデータベースの物理設計についてポイントをお話ししました。データベース管理者の方は、ぜひ物理設計の基本をおさえておいていただければと思います。
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