様々なレベルの耐障害機能
ミラーセグメント機能
エンタープライズ向けのデータベースシステムには高い可用性が求められます。もちろんGreenplum DBは、全てのコンポーネントを冗長化できるため、単一障害点がありません。
マスターサーバは、ホット・スタンバイで冗長構成をとります。ネットワーク部分は、アクティブ・アクティブ構成で2台以上のネットワークスイッチを使い構成します。マスターサーバとセグメントサーバのディスクは、ストレージデバイスレベルでRAID保護を行ないます。そして、Greenplum DB自体にそれぞれのセグメントサーバ内のデータを、セグメントサーバ間でRAID-1もしくはRAID-5のようにデータを冗長化する、ミラーセグメント機能があります。セグメントサーバ障害時に想定する縮退率と可用性を考慮して、図4のように、Groupedミラー方式もしくはSpreadミラー方式を選択して構成します。

自動障害検知および差分リカバリ
万が一セグメントサーバがダウンしてしまった場合には、ミラーセグメント機能は自動的に障害を検知し、ダウンしたセグメントサーバ(図4ではサーバ1)のデータを持っている他のセグメントサーバにインスタンスを自動フェイルオーバーさせるため、サービスを止めることなく処理を継続することができます。また、故障サーバを取り替えた後は、オンラインで差分リカバリを行うことが可能です。
今回ご紹介した高速化・ワークロード管理・可用性機能は、Greenplum DBの代表的な機能ですが、これら以外にも様々な機能が標準(オプションライセンス不要)で備わっております。以前にもご紹介しましたコミュニティエディションをダウンロードして体験頂くことも可能ですので是非お試し下さい。
次回は、スケールアウトというキーワードがポイントとなるGreenplum DBの柔軟な拡張性について解説します。また、最新のトピックとして、「Greenplum DB - Hadoop連携」や「In-Database分析」についても触れたいと思います。
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松下正之(マツシタマサユキ)
EMCジャパン株式会社 データ・コンピューティング事業本部 テクニカル・コンサルタント。 外資系H/Wベンダーにて、Oracle DB/RACを使った大規模・高可用性システムの提案・導入技術支援を中心に、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)とのテクニカルアライア...
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