「なぜ、Webではなく電子書籍なのか?」
パネルの登壇者は、ユーザーがWebで自由に電子書籍を作成できるサービスとして、ブクログのパブーから吉田健吾氏(paperboy&co.)、BCCKSの田中孝太郎氏(ゼロベース)、ニコニコ静画(電子書籍)のシステムリーダーである庄司嘉織氏(ドワンゴ)と、代表的な事業者3社が顔を揃えた。
さらに電子書籍出版社として、パネル直前に「Webと書籍とEPUBと」と題して興味深い発表をした高橋征義氏(達人出版会)。当パネル唯一の紙媒体出版社ともいえる電子雑誌「on-deck.jp」の福浦一広氏(インプレス)。そして、EPUB3の日本語拡張仕様にもかかわった高瀬拓史氏(イースト)も「いいパブッ!!よくわかるEPUB3」と題した自身の発表後の登壇となった。
この顔ぶれからもわかるように、従来の紙の書籍の制作・流通に携わるプレイヤーがほぼいないという電子「書籍」らしからぬパネルとなったが、かえって紙コンテンツの蓄積を取り払ったところに電子出版の可能性が見えてきたようだ。