環境を使用したパッケージの実行
今回は最初に環境を使用したパッケージの実行についてご紹介します。環境を使用することで、環境で定義した値をパッケージのパラメーターに動的に割り当てることができます。環境を使用するには次の手順が必要です。
1. 環境の作成と変数の定義
2. 参照の作成
3. 変数の割り当て
4. パッケージ実行
環境の作成は SQL Server Management Studio(以下 SSMS)のオブジェクトエクスプローラーで、SSISDBカタログの「環境」ノードを選択し、右クリックのメニュー「環境の作成」から行います。複数の環境を作成できますが、1回のパッケージ実行時に使用できる環境は1つです。
変数の定義は環境を作成してから、環境のプロパティを表示して行います。作成する変数名は割り当てるパラメーター名と同じである必要はありません。
作成した環境を使用するには次に参照を作成する必要があります。環境を使用したいプロジェクトをオブジェクト エクスプローラーで選択し、右クリックのメニューから「構成」を選択します。構成ダイアログの「参照」ページから使用したい環境を追加します。
環境を追加したら変数を割り当てるために再度構成ダイアログを表示します。「パラメーター」ページで、環境変数を割り当てたいパラメーターの値列の右側の参照ボタンを押下して「パラメーター値の設定」ダイアログを表示します。値に“環境変数を使用する”を選択し、割り当てたい変数を選択します。
パッケージ実行時に使用する環境を選択するには、「パッケージの実行」ダイアログで画面下部にある「環境」のチェックボックスをチェックして、使用する環境を選択します。
DTExec.exeを使用してパッケージを実行する場合、環境を指定するには、Envreferenceオプションを使用します。Envreferenceオプションは参照IDを指定する必要があります。参照IDはSSISDBデータベースのCatalog.environment_referencesビューを確認します。
SELECT * FROM catalog.environment_references WHERE project_id in ( SELECT project_id FROM catalog.projects WHERE name = 'Integration Services 1' )
reference_id environment_name ------------ ---------------------------------------------------------------- 2 ContosoEnv1
使用したい環境のreference_idを、Evnreferenceオプションに指定します。
dtexec.exe /ISServer “\SSISDB\Folder1\Integration Services 1\Package.dtsx” /Envreference 2