SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

database.comの世界

クラウドデータベースのdatabase.comっていったいどんなサービスですか?

001

ブレインハーツ株式会社に勤務している海野と申します。ブレインハーツは、C言語、Javaなどを用いたオープン系システムのシステム開発から、Salesforce.com、Windows Azureなどのクラウド、iPadやAndroidなどのモバイルアプリケーションの開発まで、幅広く展開している会社です。私は現在、Salesforce.comの認定デベロッパーの資格を取得し、おもにSalesforce.comの開発案件に携わる毎日です。さて、この連載では数回にわたって、Salesforce.comが提供しているクラウドデータベースサービスである「database.com」の使い方、さらにはJavaを使ったアプリケーションからの接続方法を解説していきたいと思います。

database.comとは

 database.comは、Salesforce.comが同社の年次イベント「Dreamforce'11」で正式発表した新しいサービスです。クラウド上にあるリレーショナルデータベースなので、障害時の対応やバックアップなどの管理者の行う仕事は基本的に必要ありません。従来Salesforce.comが提供してきたForce.comなどと同じく、ブラウザからオブジェクトの作成、項目の追加、参照設定などが可能です。

 database.comの特長としては、Force.comやHeroku、その他のクラウドシステム(Amazon EC2やWindows Azureなど)、さらには自社サーバーに置いてある社内システムからの連携が可能なことが挙げられます。また、Java、Ruby、PHP、Flexなどの言語による開発も行え、iOSやAndroidからも利用できます。

 プラットフォームサービスのForce.comと同様、クラウド上にあるので利用するのに別途サーバーハードウェアを用意する必要はありません。また停電やマシンの故障などの問題も考える必要がないので、運用する上での管理者の負担は大幅に少なくなります。そして、最低限の機能であればコスト0から使用できるのも魅力です。無料の範囲で使用できる機能は後述しますが、無料で始めてリソースなりが足りなくなれば追加で購入することも可能です。

 テーブルの作成や項目の追加などを行うために、特殊なコマンドを憶える必要がないのはForce.comと同様です。database.comでもオブジェクト(テーブル)の作成や項目の追加は、ブラウザから簡単に行えます。ブラウザ上の画面で必要な項目に情報を入力するだけで、各種必要な設定が行えるようになっています。また、スキーマビルダーという機能を利用すれば、ER図的な画面を見ながらドラッグアンドドロップの操作でテーブルや項目の追加が行えるのもかなり便利です。

database.comは項目の型の種類が豊富

 通常のデータベースに存在する項目の他に、URL、メール、選択リスト、電話、数式、積み上げ計算、参照関係など、特有の情報を保持するための項目があらかじめ用意されています。そして、Force.comにもあるオブジェクト毎のアクセス権や階層を使用したアクセス設定、項目レベルのアクセス権設定など、多様で柔軟なセキュリティ設定が可能です。また、ワークフロールールやApexトリガー機能など、Salesforce.comならではの機能も、そのままdatabase.comで使用できます。

 Salesforce.comでは、database.comの他にもさまざまなサービスが用意されています。たとえばSalesforce CRMであれば、顧客管理のサービスを使用したい場合に使います。Force.comは、Salesforce.comの基盤を使用し企業毎にカスタマイズしたアプリケーションを使用したい場合などに利用します。database.comは、Webシステムを別サーバーで構築して、データベースサーバーとしてSalesforce.comの基盤を使用したい場合に利用すると便利でしょう。簡単に言うと、Salesforce CRMやForce.comの裏で動いているデータベース機能を、1つのサービスとして切り出したのがdatabase.comというわけです。

次のページ
database.comを無料で利用できる範囲

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
database.comの世界連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

海野 幸成(ウミノ ユキナリ)

福島県出身、千葉県在住のO型。ブレインハーツ所属。興味がないことには、ほんとに無頓着。好きな食べ物は味噌汁、なす漬け、そば。最近の悩みは「寝ても夢をみなくなってきたこと」

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4191 2012/09/13 00:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング