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オープンクラウドの基礎知識

オープンクラウドの基礎知識[4]クラウドプラットフォームの加速を後押しするOpen PaaSの台頭

ここ数年、各事業者からIaaSレイヤーのパブリッククラウドサービスが多く登場し、価格競争による低価格化とコモディティ化が急速に進んでいる。サービスの主戦場は、ビッグデータ、アプリケーションプラットフォームといったように、より上位レイヤーのサービスへとシフトしつつあり、特に、今後の市場成長が見込まれているのが、PaaS(Platform as a Service)のレイヤーである。

ユーザーニーズはPaaSレイヤーへとシフト

 調査会社の米Gartnerが2012年11月19日に公表したリポートによると、PaaS関連市場は、2013年に15億ドル、2016年までには29億ドルに達すると予測している。PaaSの市場成長の背景には、新規アプリケーション開発や既存プログラムのカスタマイズを簡易化したいと考えるユーザーが、増加傾向にあるという。

 クラウドサービスの利用ユーザーは、コモディティ化されたIaaSレイヤーで仮想マシンのリソースを増減するといった快適性に慣れるとともに、ユーザー自身が分散プラットフォームの運用から解放されたいというニーズもある。次第に、上位レイヤーの快適性を求めてPaaS環境を使うことでWebアプリケーション開発に専念したいというニーズが増えていくと予想される。

 PaaSの場合は、IaaSと比べるとサーバーやネットワーク、セキュリティの知識があまり必要なく、開発や運用が容易に実行でき、SaaSよりもWebアプリケーションの改変の自由度の高く、より多くのユーザーが開発環境のプラットフォームとして利用できるというメリットがある。

 Webアプリケーション開発のためのPaaSが徐々に広がり始めているのは、ソーシャルゲームや電子書籍、スマホやタブレット向けのサービスなど、様々なデバイス向けのWebアプリケーションの利用が進み、開発競争が激化している状況の中、短期間で効率的な高機能な開発が必要とされているためだ。

 アプリケーション開発フレームワークは、ユーザー側で作り直す場合が多いが、ライブラリーの利用などがルール化されるようになれば、クラウド事業者が提供するPaaS上で開発フレームワークを使うケースも増えていくと予想される。

 また、エンタープライズ分野における従来型のアプリケーションをPaaS上で稼働させるためのパターン化やマイグレーションを支援するサービスやソリューションも登場し、企業内での導入検証が進み、プライベートPaaSの導入進んでいくと予想される。

 こういった状況を受け、クラウドサービス提供事業者は、ユーザーの多様化や高度化するニーズに対応していくために、IaaSレイヤーにとどまらず、PaaSレイヤーまで含めたサービスやソリューションのポートフォリオを充実させていくことが重要となっている。戦略的成長市場として、この数年でクラウド事業者によるPaaSレイヤーの事業への投資が進んでいくことになるだろう。

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PaaS市場の加速を後押しするOpen PaaSの台頭

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この記事の著者

林 雅之(ハヤシ マサユキ)

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