コンカーと楽天トラベルが業務提携、「Concur Travel」日本語版リリース
コンカー(Concur Technologies)は、1993年に設立された出張管理や経費管理サービスなどのバックオフィス業務をクラウド(SaaS)で提供する企業。平均成長率30%で売上を伸ばしており、2012年の売上高は4.39億ドルに達している。利用企業数はグローバルで1万8000社、ユーザー数は2200万人。
日本法人は2011年に設立され、国内での契約数は49社、海外契約を含めた利用企業総数は280社に上る。2012年2月には、SuicaやPASMOなどのICカードやジョルダン「乗換案内」と連携できる経費管理サービスとして「Concur Expense」日本語版をリリース。国内展開を強化している。
Concur Travelの発表会には、コンカーの創業者で最高経営責任者 兼 取締役会長のスティーブ・シン氏、コンカー日本法人の代表取締役社長である三村真宗氏、楽天トラベルの代表取締役社長である山本考伸氏が参加。製品開発の意図や機能をそれぞれ紹介した。
まず、コンカーのシン氏が「2年前には日本のICカードなどを統合できるモジュールを製品に組み込んだ。グローバルで製品展開するうえでは、ローカル市場のニーズに応えることは不可欠だ。今回、楽天トラベルが提供する国内ホテル予約のコンテンツを製品に統合することは、日本固有の事情に応えるものだ」と同社の製品展開のあり方を説明した。
続いて、楽天トラベルの山本考伸氏が、「楽天トラベルにおけるビジネス予約は年平均19%で成長している。なかでも、海外から国内へのインバウンド予約の流通総額が大きく伸びている。2012年9月から予約強化策に取り組んだところ、参加施設数が5500軒から1万8000軒へと伸び、2013年8月の流通総額は前年同月比で125.4%となった。楽天トラベルとして、グローバル展開を図ろうとしており、今後グローバルレベルでの提携も視野に入れている」と提携の背景と期待を語った。