インメモリデータベースどうでしょう

渡邉:Exadataのユーザーが先進的な12cのユーザーになるのでしょうね。エンジニアドなので選べないので。けん引してくれると。
谷川:気がつくと使っていると。
岸和田:コンセプトは「世界で1つの同じ構成です」とあり、同じものしか出さないようになっています。日本のお客様がよくやる「じゃあ、1個飛ばし、2個飛ばし」はやりにくくなります。
渡邉:パッチを自動的にあてるというサービスもあるので、それを使うとどんどん(バージョンを)上げていくとか。先ほどのASMのように後々になって良さが分かってくることもあるかもしれませんね。
谷川:現状の感覚なら自動的にパッチを当てるサービスなんて「やめてよ」と思うユーザーは多そうですね。「十分に検証してからにさせてよ」と。自動的にパッチがあたることについてはどうですか?
石川:安定稼働できたら「もう何も触りたくない。何も変えないで」と思うお客様は多そうですね。個人的にはさっさと(パッチを)あててほしいですけどね。
岸和田:安定稼働してくれたほうがうれしいのですけど。パッチにもよるかな。
渡邉:お客様次第ですね。お客様がどうしたいかが大事なので。
谷川:やってみないと分からないところはありますが、本来100馬力出せるのに、(古いバージョンだと)50馬力しか出せないということにならないのかな?
岸和田:リプレースのタイミングでどうする?と再検討することが多いですね。バージョンアップしてSQLのパスが変わるとかは厄介ですね。ルールベースでやっていると「このままにして」と思う人は多いですね。
谷川:ちょうどオプティマイザーの話が出ましたね。インメモリデータベースでも。
石川:そうですねインメモリデータベースで列を使うのか、オプティマイザーが行を使うのか、選んでくれるなんて……考えると怖いですよね(笑)。
谷川:カタログスペックから見ると「それすごいね」と驚いてしまうのですが、どう動いているか見えないというのは「怖い」という感覚ですか?
岸和田:概要しか聞いていないのですけど、データベースの物理構造が変わらないなどコンセプトはいいと思います。
石川:インメモリデータベースというとHANAなどありますが、アプリケーションの変更が必要になります。12cなら何も変えずにインメモリデータベースが使えて早くなるのだから、それはいいことだと思います。きちんと動いてくれればすばらしい!
谷川:バッファキャッシュをベースにメモリに永続性を持たせているのかなと想像していますが、どうですか?
渡邉:カラムを持たせるためのメモリ空間を準備するだけではないかと。だから何も変更しなくても動くと理解しています。
岸和田:起動するときにメモリに乗せますとスライドで見たので、「初回は遅いんだよね」と思いました。
谷川:みんなそうですよね。ほかのインメモリデータベースでもデータが数テラとかあれば、メモリに乗せるだけでも大変な時間がかかるはず。そこはあまりみんな触れないんですよね(笑)。

岸和田:ほかのデータベースだと、カラム指向でインデックスなしで高速というというのがあります。こちらは物理構造が最適化されていて、最初のロードは最小限ですむようになっています。それとは違いますからね。
谷川:インメモリデータベースでは簡単にメモリは増やせるものでしょうか?
石川:サーバーに容量があればパラメーター変更でできるような気がします。
谷川:サーバーから「メモリ足せ」って言われるのかと。
石川:SPARC M10なら!、インメモリ向けでもダイナミックに追加できます(笑)。
谷川:そういう進化は必要になってきますよね。
渡邉:Solarisでは大きなメモリを積んだときのスタートアップ時間が短くなっていると聞きました。ハードとソフト、同時に進化しているんだなと実感しました。
谷川:それがエンジニアドシステムなんですね。
渡邉:乱暴な言い方かもしれませんが、個人的にはオラクルはエンジニアドシステムを作るために開発したものを、各コンポーネントとして小出しにしているようにも見えます。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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加山 恵美(カヤマ エミ)
EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net
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