SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

イノベーターの本棚

レジリエンスとは、失敗に挫けずに学習する「個人と組織」のマネジメントとリーダーシップである

(第19回)イノベーションに効く翻訳書10:『レジリエンス 復活力--あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か』 

システムレジリエンスの必要条件としての人やコミュニティのレジリエンス

 ここまではシステムの議論ですが、どのようなシステムにおいてもレジリエンスは「関わる人の意思と情熱、個人およびチームが変化に適応する能力や目的に向かって結集する力」によるとし、次に個人とコミュニティのレジリエンスについて論じでいます。

 個人のレジリエンスは心理学での研究の歴史も長く多くの要因があることは発見されていますが、本書では特筆すべき要因として、

  • 楽天的、自信家といった性格的特徴
  • 自己回復力
  • 自己統制力
  • 信仰心
  • コミュニティ
  • 遺伝

がどのようにレジリエンスに寄与するかを議論しています。その中で、レジリエンストレーニングの一つとして注目されているマインドフル瞑想のレジリエンスに果たす役割を詳細に検討しています。

 また、レジリエンスは個人の心の問題とも捉えられますが、一方で、一人だけでそれを達成することは難しいので、現実には仕事をする組織やコミュニティの問題と捉えられています。そのコアになるのが「信頼」と「協力」です。この本の後半はこの問題について考察されています。

 本書では、

  • 協力と信頼の生まれ方
  • リスクを抑制する多様性や寛容さ
  • コミュニティの適応能力
  • 通訳型リーダーの存在

といった観点からレジリエントなコミュニティとはどういうものか、また、どうすればレジリエンスを構築できるかについて考えています。

次のページ
イノベーションにおけるレジリエンスの構築

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
イノベーターの本棚連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

好川 哲人(ヨシカワ テツト)

有限会社エムアンドティ取締役、株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表取締役、技術士、MBA
技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/5884 2014/05/30 08:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング