LightningとSkyVisualEditorは共存するもので競合するものではない
ところで、Salesforce上でアプリケーション開発を素早く行うソリューションとしては、テラスカイが提供している「SkyVisualEditor」がすでにある。テラスカイは、クラウド環境でシステム・インテグレーションを行う「クラウド・インテグレーター」であり、SkyVisualEditorを活用しSalesforce上での数多くのアプリケーション開発実績がある。米国法人も設立しており、日本だけに止まらず幅広いビジネスを展開している。
そんな同社は、先日セールスフォース・ドットコムから出資を受けたばかり。セールスフォース・ドットコムにとっては重要なパートナー企業だ。にもかかわらず、競合しそうなLightningの登場で、SkyVisualEditorの立場は、そしてテラスカイの立場はどうなってしまうのだろうか。
テラスカイ 代表取締役社長 佐藤秀哉氏は次のように語る。
「Lightningは従来Visualforce 2.0と呼んでいたAuraベースのフレームワークのようなものです。こういったものが新たに出てくることは予想の範囲でした。発表されたものは想像を超えるものではなかったのですが、Lightningの見せ方がうまかった。結果的に身を超える期待感を創出することにセールスフォース・ドットコムは成功したと思います」
Lightningは用意されたコンポーネントを利用しSalesforce1をプラットフォームに素早くアプリケーションを構築できる仕組みだ。
「Lightningはコンポーネントを配置する仕組みです。Lightningで使うSalesforceの標準機能コンポーネントなりは用意されると思いますが、ユーザーが使いたいそれら以外のロジックを持った画面のコンポーネントは、結局は誰かがVisualforceで構築し用意しなければなりません。それはいったい誰がどうやって作るのでしょう。じつはそこは、SkyVisualEditorが得意としているところです」(佐藤氏)
つまり、LightningとSkyVisualEditorは、競合するものではなく共存するものだということ。SkyVisualEditorで作ったコンポーネントを、Lightningを使って容易に配置し、アプリケーションを素早く構築するという使い方になるという。