- 守屋 英一氏(日本IBM 情報セキュリティ推進 シニア・セキュリティ・アナリスト)
- 本城 信輔氏(ファイア・アイ FireEye Labs シニア・スタッフ・リサーチ・アナリスト)
- 新井 悠氏(トレンドマイクロ サイバー攻撃レスポンスチーム一課 上級スレットディフェンスエキスパート)
- 岩井 博樹氏(デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所 主任研究員)
パネルディスカッションに先立ち、モデレーターの岩井氏が2014年を振り返り、セキュリティに関する注目すべきトピックを5つ挙げた。
1つめはOpenSSLのHeartBleedやGNU bashのShellshockなど影響度の大きな脆弱性が報告されたこと。2つめはソフトウェアアップデートのサーバーがハイジャックされるなどインフラ環境を狙う攻撃があったこと。
3つめは金融サイバー犯罪が日本語力を強化するなど、日本への攻撃が顕在化してきたこと。4つめはゼロデイを悪用した国産ソフトウェアを狙う標的型攻撃があったこと。そして5つめはダークウェブ(検索エンジンで表示されないようなアンダーグラウンドのWebサイト)の拡大とそこを温床にしたサイバー犯罪が増加していること。
脆弱性や脅威は常に移り変わる。ソフトウェアアップデート、邦銀のオンラインバンキング、国産ソフトウェアなど、これまで比較的安全と思われていたものが狙われてきている。新しい攻撃対象、水面下で普及しつつある脅威には警戒しておくべきだろう。以下、パネルディスカッションでのやりとりの一部を紹介する。