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【第九回】経路探索(後編) R言語と地図データによる実行


 前回は経路探索アルゴリズムの概要とビジネスにおける適用例を中心に説明しました。今回はR 言語とオープン地図データを使って、前回で紹介した代表的なアルゴリズムによる経路探索の実行手順を説明します。

1. R言語での経路探索について

 経路探索アルゴリズムの実装を行う際、従来のアプリケーションでは計算速度の観点からC/C++、Javaなどのプログラミング言語が使われることがほとんどでした。しかし近年ではセンサ技術の発展に伴い、温度、湿度、風速、日射量、騒音レベル、大気汚染ガスの濃度など、空間属性情報の種類やデータのボリュームが急速に増加しており、より手軽にアルゴリズム改善が行えることの重要性が増しています。

 C/C++、Javaなどのプログラミング言語では、比較的複雑なコーディングを行う必要があるため、より手軽に扱えるR言語を利用するケースが増えてきています。R言語はオープンソースの統計分析ツールの代表ですが、さまざまな空間属性情報処理のパッケージも充実しており、空間属性情報の収集、保存、解析、予測などのアナリティクス処理と、処理済みのデータを用いた経路探索処理を統合できる分析/開発環境です 。

 また、R言語はデータ解析の結果確認が容易で、データ解析、科学研究、およびアプリケーションのプロトタイプ開発に適していることから、他の連載と同様に、本稿でもR言語を用いて解説します。

 以下の内容では、R言語を用いた、動的計画法による経路探索の実践演習を説明します。なお、実践演習の内容は以下の順で進めます。

(1) osmarパッケージの導入
(2) 地図データのインポート
(3) 地図情報のプロット
(4) igraphパッケージの導入
(5) 地図データの変換、グラフデータの確認
(6) igraphパッケージを用いる経路探索の実施
(7) 探索した経路のプロット

次のページ
2. R言語を用いた経路探索の実施手順

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