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デジタルトランスフォーメーションのための超高速開発基盤!

意思決定のモデル化がなぜ重要なのか―最新モデリング技法から読み解く、新しい時代のシステム開発

 台頭するデジタル破壊を前に、企業はビジネス革新を迫られています。米国ではデジタルトランスフォーメーションが重要なキーワードとしてあげられ、情報システムが担う役割はますます重要になっています。今回から5回シリーズで、「デジタルトランスフォーメーション」実現のための、新規ビジネスモデル開発、業務改善、超高速開発基盤の確立といった概念や具体的な手法について解説します。

 企業をとりまく環境が激変する中で、システムに求められるものも従来とは様変わりしています。新規システム開発のプロジェクトにしても、従来のようにまずは要件を定義し、それを順次構築していくというあり方では、スピード、開発コスト、さらには完成したシステムの内容に至るまで、あらゆる面で要求に応えることが難しくなっています。

 今回は、新しい時代のシステム開発を考える前に必ず通るべき概念として、「意思決定の構造化」について説明します。また最新のモデリング技法についても合わせて紹介していきましょう。

従来のシステム開発の問題点とは 

 ビッグデータ、ビジネス・アナリティクス、機械学習、オムニチャネル、マーケティング・オートメーション、IoT、そして人工知能。いずれもここ数年で大きく取り上げられているIT関連のキーワードです。これらのアイデアはどれも技術面における革新的なブレイクスルーであり、ビジネスに新しいイノベーションをもたらすものです。

 目まぐるしい環境の中で、新たな技術や膨大な情報をどうシステムに活かしていくか、それをどれだけスピーディに行えるか、専門化・細分化が進む中でいかに手間なく運用していくか、または自動化していくか――、あらゆる面で変革が求められています。

 一方で従来の企業システムは、アプリケーションを動かす上で必要なロジックだけでなく、ビジネスにおける制約条件(ビジネスルール)もあわせてロジックとして扱い、すべてをアプリケーションコードで構築してきました。こうして作られたシステムには柔軟性がなく、変更を加えるにしても影響が計り知れません。そのため改修を簡単に行うことができず、時がたつにつれビジネスの実態とかい離し、結局数年おきにリプレイスすることになる――、こんなことが日常的に行われてきました。特にビジネスルールについては、企業をとりまく環境の変化に合わせてたびたび変更が起こる部分でもあり、変更頻度が高くなっています。そのボリュームはシステム全体の変更個所のうち5~10%を占めるとも言われます。

 この現状からどのように脱却すべきなのか、そのために必要なものは何かという問いに対する答えとして注目を集めているのが、「何のために、どう意思決定していくのか」という問いに答えるための「意思決定のモデル化」です。

次のページ
なぜ今「意思決定モデル」が注目されるのか

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この記事の著者

佐藤 彰広(サトウアキヒロ)

 株式会社アシスト 情報基盤事業部 製品統括部プログレス推進部 Oracleデータベースのエンジニアとして、企画・プロジェクト管理に従事。その後、ビジネス開発部隊として新規ソフトウェアの調査・発掘を経て、BRMS「Progress Corticon」の日本での立ち上げを担う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/8167 2016/06/21 06:00

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