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はじめての Power BI

edited by DB Online   2016/11/28 06:00

 自習書とは一部変わっているので、まず Power BI Desktop の画面構成を説明します。左側に沿って 3 つのビューのアイコン ( レポート、 データ、および リレーションシップ) が上から下に表示されています。 現在表示されているビューは、左側の黄色のバーで示されています。 下図ではレポート ビューが表示されています。レポート ビューでは Excel のピボットテーブルと同様に画面右側に表示される [フィールド] から分析対象項目を選択し、その左隣の [視覚化] で表示形式とレイアウトの設定等を行います。レポート ビューは Power BI Desktop と Power BI Service で共通ですが、データの接続と加工を行うテーブル ビューとデータの結合を行うリレーションシップ ビューは Power BI Desktop に特有のものです。

 上図を使って、この1年余りの間に Power BI Desktop に追加された様々な機能のうち、いくつかをピックアップしてご紹介します。

  • 左上にある日付データの絞り込みは、開始日と終了日をカレンダーから入力またはスライダー操作により期間指定が可能です。その右隣に地域名がボタンのように並んでいますが、クリックすることでデータの絞り込みが可能です。これらは「スライサー」という視覚化を使用しています。
  • 折れ線グラフでは2013年1月から2016年9月までの月別の実績データをもとに、将来10か月分の予測線を表示しています。(現在は Power BI Desktop でのみ有効。[オプション] で [プレビュー機能] の [予測] を有効化いただくことで利用可能です。) さらに実績データの部分には傾向線を点線で表示しています。
  • 右上の「1,834,200」と表示されているのは「KPI」という視覚化です。ここでは直近の月の人数と前年同月の人数とを比較しています。目標である前年同月の値と比較して増えているので文字と背景のグラフが緑色で、()内で目標との差分が%で表示されています。目標を下回っていれば赤く表示されます。
  • 左下の表 (マトリックス) ですが、現在は縦罫線を引けようになり、Excel のテーブル書式のようにテンプレートから書式設定が可能です。視覚化の「マトリックス」は縦軸・横軸がある表ですが、列見出しだけの一覧表を表示する場合には「テーブル」を使います。こちらは条件付き書式を使ってデータによりセルの色を指定できます。
  • 画面右側の [フィールド] 欄に分析できるデータ項目が並んでいますが、ここには緯度・経度のデータはありません。Power BI は国名や住所、郵便番号などのデータから緯度・経度に変換する機能 (ジオコーディング) が含まれているので、お持ちのデータを加工することなく地図上に表示できます。たとえばアジアだけにデータを絞り込めば、データに合わせて自動的に地図のフォーカスが移動し、表示エリアに合わせてズームします。この自動ズームをオフにすることが可能になり、またバブルのサイズを大きくすることができるようになりました。
  • Power BI はこのように複数の表やグラフを並べて、グラフをクリックすることにより相互にデータの絞り込み (クロス フィルター) をしてインタラクティブに分析するのが特徴です。対象外のデータをフィルターせずに色を薄めて表示させたい場合や、そもそも連動させたくない場合には、そのように設定することが可能になりました。

 上図の赤枠の部分ですが、以前は左下の図のような画面でした。様々な詳細設定を可能にするにあたって現在は右下の図のように視覚化の種類が増え、その下のメニューボタンのアイコンが変わり2つから3つに増えています。この3つのメニューは左から順に次のことができます。

  •  [フィールド] グラフなどの視覚化に対してどの項目をどこに表示するかの設定や表示するデータのフィルタリング
  •  [書式] 視覚化の色や文字の書式設定
  •  [分析] 折れ線グラフなど一部の視覚化で平均線や傾向線、予測線を追加
before                    now
before(左)とnow(右)

 Power BI Desktop に今まで追加されてきた機能は、こちらのドキュメントにまとまっています。

 Power BI Desktop の最新の更新プログラムの新機能 (日本語化に時間がかかっているため、最新情報は英語版で確認ください。)
 Power BI Desktop の月次更新プログラムのアーカイブ

 レポート機能はプレビューである「予測」など一部の機能を除いて基本的にPower BI Desktop と Power BI Service で共通です。レポートのプロトタイプを作成するために無料のPower BI Desktop を使うことができます。作成したPower BI Desktop ファイルを Power BI Service に発行することで、分析レポートをファイルとしてではなくWeb で共有可能になります。共有される側の人は Power BI Desktop をインストールせずにブラウザで閲覧できるということです。さらにモバイルデバイス専用のアプリを Windows だけでなく iOS と Android 用に無料で公開しています。モバイルアプリにはサンプルが入っているので、もしまだ Power BI Service を使っていなくても基本的な使い勝手を確認いただけます。

 本稿では Power BI の概要と Power BI Desktop の主要なアップデートについて紹介しました。次回は Power BI Service をご利用いただくにあたって必要になる情報をお届けします。



著者プロフィール

  • 伊藤(イトウ)

    日本マイクロソフト株式会社 クラウド&ソリューションビジネス統括本部 データプラットフォーム技術部  日本マイクロソフトでSQL Serverを中心としたデータプラットフォーム製品群の技術営業を担当しているチームに所属しています。社会人になってからずっとBI領域を担当していますが、やっと注目を浴びるようになってきて嬉しいです。技術営業を担当しているチームのブログ https://blogs.msdn.microsoft.com/dataplatjp/ にも投稿していますので、こちらも是非フォロー下さい。

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連載:進化を続ける Power BI の効果的な使い方
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