日記:顧客を怒らせた!?きつーい宿題要求!
弁田君が顧客に確認したところ、顧客はまずは現状に至った原因を知りたかったのですが、後輩君は原因にはまったく触れずに「きちんと対応します」「きちんとフォローします」の一辺倒だったとのことです。
さらに、顧客が後輩君に「それではわかりません。原因は何ですか」と正すと、今度は細かい専門用語のオンパレードです。再びわからないと返すと、後輩君の口ぶりからは明らかに「面倒だなぁ、対応すると言っているのだから、それでいいだろう」といったニュアンスがありありと感じられたとのことです。ここで顧客はカチンときてしまいました。それが先ほどの報告書の要請に結びついたというわけです。
弁田君がよくよく話を聞いてみると、もともと顧客のニーズは難しいものではなかったのです。顧客は単に原因を明確にしてくれて、不安を解消してくれて、今後の対応をきちんと説明してくれれば、十分納得するつもりだったのです。
ところがますます不安になってしまうような答え方をされて、挙句の果てには面倒くさそうな態度を取られたということで、頭にきてしまったようです。顧客は口には出しませんでしたが、大方「あなたには任せられないから詳細な報告をあげてくれ。こっちで見るから」といったところでしょう。
後輩君の態度が真意ではなかったことはわかります。しかし真意がどうであれ、顧客にそのように思われてしまったこと自体が問題です。いずれにしても謝罪して事情を真摯に説明すれば、そして今後の対応をきちんと説明すれば、巻き戻しは十分可能な状態です。時間を食うだけで意味がないドキュメント作成などは、最終的には顧客にとっても迷惑な話です。後輩君に対して心の中で舌打ちをしながらも、まずは一息をついた弁田君でした。