SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

DB Press

Inforum 2017開幕、買収したBirstをアナリティクス・プラットフォームとしてアーキテクチャに統合


 自動車やヘルスケアなど、細かい単位の業界ごとに特化した「マイクロバーティカルなERPアプリケーション」の提供で強味を持つInfor。同社の年次カンファレンスイベント「Inforum 2017」が、米国ニューヨークで開催された。Inforは業界ごとに必要となる機能をあらかじめ揃え、導入してすぐに使えるアプリケーションを提供することで、特に製造や流通業の企業から評価を得ているERPベンダーだ。

クラウドへの投資はさらに続ける

InforのCEO チャールズ・フィリップス氏
Infor CEO チャールズ・フィリップス氏

 InforのCEO チャールズ・フィリップス氏は、元Oracleのプレジデントだった人物だ。2010年にCEOに就任し、そこからInforの変革をすでに7年間ほどリードしている。Inforumの基調講演のステージに登場したフィリップス氏は、「業界ごとの知識を持っていることこそがInforのビジネスの核であり、それぞれの業界で必要なものを見極め必要な機能を適宜提供している」と語る。

 この業界ごとの知識を詰め込んだアプリケーション群は「Infor CloudSuite」として、クラウドとオンプレミスで同じものが提供されているのも特長だ。これによりハイブリッド・クラウドの構成でERPアプリケーションを運用できるのも同社のクラウド戦略上の強味となっている。とはいえこのCloudSuiteは単一製品ではない。いくつかのアプリケーションの集合体だ。そこでiONというミドルウェアを提供し、APIを使って連携させられるような構成になっている。

 Inforでは、昨年くらいから顧客のクラウド化への対応に特に力を入れている。製造業の生産管理領域のアプリケーションなどについては、4、5年前ならクラウド化を考える企業はほとんどなかった。一方で、その頃から先進的な企業がクラウドを利用するのは当たり前になり、クラウドを活用する実績も増えた。さらに懸念されていたクラウドのセキュリティの問題なども、今は解消されつつある。つまりは、いよいよ製造業のクラウド化も本格化する時期に来ていると言うわけだ。

 「我々はクラウドが今後さらに拡大すると予測しており、クラウドの領域には大きな投資を続けています。そのためにInforのクラウドは、パブリックで極めて拡張性の高いものになっています」とフィリップ氏。

 Inforでは、自社でクラウドデータセンターを運用するのではなく、クラウド化のために当初からAmazon Web Services(AWS)と密な協業関係を築いている。そのため、今回のイベントでもAWSがグローバル・クラウドパートナーとして大きなスポンサーとなっている。そして世界中で実績のあるAWSを活用しているからこそ、Inforのクラウドサービスはグローバルレベルの利用できるSaaSになっているのだ。

 Inforでは、クラウド化が進んだことでオープンなパートナー連合の構築にも力を入れている。これは昨年から取り組んでいることで、関連するパートナー企業も着実に広がりを見せている。そんな新たなパートナーの1つが、マーケティングオートメーション分野のマルケトだ。Inforumの2日目の基調講演にはマルケトのCEO スティーブ・ルーカス氏も登壇し、BtoBの世界でも顧客とのエンゲージメントが大事でありInforとともに「エンゲージメント・エコノミー」を構築していくのだと力強く発言した。

マルケト CEO スティーブ・ルーカス氏

 顧客が望む機能全てをInforが買収などで用意することはできない。そのため「Inforのアプリケーションをコアの製品として提供し、その周りにいろいろなアプリケーションを集めインテグレーションできるようにしました。そのために5,000を超えるAPIも用意しています。これによりERPをカスタマイズするのではなく、必要な機能をアセンブルして顧客の要望に応えます」とフィリップ氏は言う。

次のページ
これからはBirstがInforのアナリティクス・プラットフォームに

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

DB Online編集部(ディービーオンライン ヘンシュウブ)

DB Online編集部翔泳社 EnterpriseZine(EZ)が提供するデータベース/データテクノロジー専門メディア「DB Online」編集部です。皆様からの情報お待ちしています。

Twitter : https://twitter.com/db_online
Facebook : http://www.facebook.com/dbonline.shoeisha

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/9536 2017/07/14 10:15

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング