世界最大の半導体メーカー、インテルは環境問題が注目を浴びる以前のかなり早い時期から環境問題に取り組んできた。その背景には「ムーアの法則」をはじめとする、技術に基づいて業界をリードする企業としての責任があるという。 インテルでは製造現場やIT部門における環境負荷の低減に取り組むと同時に、グリーンITを推進するコンソーシアム、グリーン・グリッド、クライメート・セイバーズ・コンピューティング・イニシアティブ(CSCI)のメンバーとして積極的に活動している。 インテルのエコテクノロジー推進本部長で、CSCIの代表でもあるLorie Wigle氏にインテル自身の活動と、コンソーシアムの果たしている役割、エンドユーザーと業界へのメッセージを伺った。
インテルの環境に対する活動の歴史とアプローチ

インテル コーポレーションのエコテクノロジー推進本部長であるLorie Wigle氏は「インテルのグリーンITへの大きな取り組みは早い時期から始まり、1994年には環境レポートを公表、1996年のエネルギーレポートの公表、2000年の気候変動への影響の公表、2003年の全社的な省エネルギー目標の設定、2007年の環境に配慮した先進的な工場の稼働など、現在に至る長い歴史がある」と語る。
その背景には、インテルが創設者の一人であるゴードン・ムーアが提唱した「ムーアの法則」をはじめとする、技術に基づいて業界をリードする企業としての責任があるという。「自社の技術が業界や市場に与える影響を考え、まず現状を公表し、そして決められたゴールに向けて環境活動を推進してきた。さらに活動の過程における成果を広め、業界全体における取り組みとして、実行してきた。」
インテルは現在、エコテクノロジーに向けた四つのアプローチを掲げている。
第一の「持続可能な製造体制」は、一過性の取り組みではなく、将来を見据えて製造体制の整備に取り組むというものだ。
第二の「電力効率に優れた性能」は、製品の性能を犠牲にすることなく、使用電力を低減することを目指している。 「環境に配慮した設計」は最初から環境問題を設計思想に取り込んで、製品として仕上げていく考えを表明したものだ。
そしてやはり、気候変動という地球規模の問題には、一社だけの取り組みでは対応できない。そこで最後の「ポリシーと業界各社との提携」では、取り組みのポリシーや規則、規制などについて業界各社との連携を取って行動していく決意を表している。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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