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「機械に代替できるか」と「実際に代替するか」は全く別―技術トレンドとDBエンジニアのキャリア観

edited by DB Online   2018/11/19 06:00

 約200名のDBエンジニアを抱えるアシストでDBに携わってきたアシスト関俊洋氏が、さまざまなスキルやキャリアパスの事例を紹介しつつ、年収や勤務実態など大量のスパイスを加えてリアルなDBエンジニア像を解説しています。前回に引き続き、今回は、技術トレンドを振り返りながら、キャリアのあり方について考えていきます。

DB、過去10年の技術的なトレンド

前回記事はこちら→『日本のデータベーススペシャリストは最終的にどこを目指すべきか

アシスト 関俊洋氏

 技術的なトレンドで考えるDBエンジニアというところで、考えてみたいと思います。これは私たちアシストが、過去10年のトレンドをいかに乗り越えてきたかというお話も含んでいます。DBの10年。ここ10年でいろんなDBの変化がありました。私もDBの仕事を始めたのが2006年なので、だいたい経験してます。たとえば2008年、Oracle Exadataが出てから10年が経ちました。それまではアプライアンス系のものがありましたが、それほど市場的に大きく注目を集めるということはなかった。汎用DBという世界においてアプライアンスがあまり浸透してなかった。Exadataが出たことによって、ハードウェアとDBは切り離せない関係に変わったという意味で、大きな転換期になったんじゃないかと思っています。

 それからオープンソースのDBが非常に人気を伸ばしてきたのを実感をした時期でありますね。それからその翌年にはクラウドが登場して、AmazonさんのRDSとか、MicrosoftさんのAzureのDBのサービスとかが登場しています。それも出て10年くらい経っていると思うと、けっこう前だなという感じがします。

 いろいろなDBの変遷を経て、2018年、Oracleさんの新しいテーマとして、自律型、Autonomousというキーワードで、DBのサービスがリリースをされています。自分でチューニングをして、自分で障害から回復をして…という、自律型DBが、実際にリリースをされています。こう考えると非常に10年間という短い期間ではありますけども、様々な技術的な変化があって、それによってDBエンジニアの立場、仕事っていうのも当然ながら変わってきているというふうに思います。

 今、この図を見て、このDBの情報がない、あのDBの情報がないというふうに思われた方もいらっしゃると思うんですけど、正直、増えすぎですね(笑)、もう書ききれないくらいになっています。これは調査会社さんが作ったDBの実際の製品とDBのクラウドサービスを引っかけた一覧ですけども、もうですね、何がなんだかよくわからない状態になっていますね(笑)。

 DBと言えばRelational DBですよねって思う方もいらっしゃれば、いやいや私はNoSQLです、Key valueとかNoSQLですよっていう方もいらっしゃれば、そこはDocumentでしょみたいな方もいらっしゃって、DBのサービスの数としてはものすごく増えています。これが増えていくと何が起こるか。このDBを組み合わせて使いましょうとか、使い分けをして、よりコストを減らしましょうとか、あるいは使い分けたほうがパフォーマンスが上がるし差別化になりますよ…いろいろな観点が、世の中に出始める。じゃあ、複数のDBをやれる人間が誰なのかとか、複数DBの使い分けを考える人間が誰なのかとかですね、そういう役割を時代に応じて求められるようになってきたというのが、DBが増えたことによる変化だと思っています。

アシストの変化

 我々アシストがどうだったかっていう話をします。まず、アプライアンスが流行ってきた時にどうなったか。10年前にExadataが出ました。一方、我々アシストは、ソフトウェア屋なので、当然ハードウェアを作ったりとか売ったりとかはしてなかった。ただし、我々のお客様からは、Exadataを始めアプライアンスを使いたいっていうようなご要望を頂くっていうことが非常に増えてきました。今も、非常に多いです。そうすると我々ソフトウェア屋は、ハードウェアとDBを切り離せなくなります。そうすると必然的に、元々持っていたDBの技術に対して、ハードウェアの知識、ネットワークの知識。それからDBの統合・集約していくという知識、それからプロジェクトマネジメントの知識が必要になってくるんです。今まではDBのところだけプロジェクトに参画をするという形でしたけれども、アプライアンスになると、それがプロジェクトの中心になるわけですよね。なのでプロジェクトをリードしていく、マネジメントしていくっていうスキルも求められるようになりました。かなりDBエンジニアとして大きな変化ですよね。今まで自分の領域じゃなかったものを全てやらなきゃいけなくなっているので、これはかなり大きな変化だと思っています。

 我々は2007年にこういうことをしました、という図です。Exadataが出る1年前です。自分たちでサーバー、ストレージ、それからOracleの最適な組み合わせを作って、それをDODAIという名前をつけてリリースをして、提供を開始したのが2007年です。ソフトウェアだけやってきた会社が、いきなりブレードと、HPのブレードとNetAppのストレージを売り始めたんですね。私もこのチームにいたんですけど、かなりこの時は新しいことをいろいろやっているなっていう感じがしました。急にハードウェアがボンッとうちにきてですね、今からこれを売っていくぞっていう形だったので、これは大きな変化だと思っています。

 それから時が経って、2012年、Oracleさんがですね、アプライアンスとしてOracle Database Appliance、ODAっていうものをリリースをしたのに併せて、我々もこれを一緒にやっていこうというふうな選択をしました。今まで手組みで作っていたものをやめて、Oracleさんのアプライアンスと一緒にやっていこうという方向にシフトしました。今、現在180台以上、ご提供しているんですけども、2018年の今、ソフトウェアをやってた会社がハードやってどうなったかっていうと、ODAを世界一、売った会社になりました。

 これはちょっと正直、変化として予想できなかったことです。当然うちの営業はソフトウェアの知識あってもハードの知識は全然なかったので、今こういう状態になるっていうのはおそらく10年前、誰も想像してなかったでしょう。ただし、今、振り返ってみると、市場の変化として、アプライアンスが―Oracleさんが、主に市場に変化と勢いをつけて、こういうふうになっていくっていうのは、自然な流れだったのかなという気はします。これが我々が感じた大きな変化のひとつ、今も続いています。

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