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ニフティ今村社長が語る「ニフティクラウド」の事業戦略

  2010/11/12 12:45

 インターネット接続業、インターネットサービス業に続く第3の柱としてクラウド事業を積極的に展開するニフティ株式会社。代表取締役社長の今村隆氏が、クラウドコンピューティングEXPO(11月10日~12日 幕張メッセで開催)でプレゼンテーションをおこなった。

ニフティ株式会社 代表取締役社長 今村隆氏
ニフティ株式会社 代表取締役社長 今村隆氏

 クラウドはニフティ自身の問題

 クラウドコンピューティングEXPOの初日。ニフティ株式会社代表取締役社長の今村隆氏は「ニフティクラウドの現在と未来」と題するセッションをおこなった。

 ニフティクラウドとはニフティが提供するパブリック型クラウドサービス。すでに利用企業は500社以上にのぼるという。

 最初に今村社長は、ニフティが考えるクラウドの姿として、(1)必要時に即時に利用できる環境変化への迅速対応、(2)初期費用がなく費用支払いも柔軟なコスト構造の革新、(3)システムの構成変更や伸縮が容易な自由自在なシステム構成の3点を上げた。これまでサーバーの手配から導入まで数ヶ月かかったり、システムのピークにあわせるため過剰投資になりがちだったという問題が解消されるとともに、トラブルの対応やハードやソフトのアップデートといった運用から解放されることで、企業はビジネスそのものに集中できるというクラウドのメリットを語った。

 「ニフティは数年前でハードウエアだけえ4000台抱えていた。このまま続けていくとわれわれ自身がパンクしてしまう。クラウドはお客様の問題であるとともに、ニフティ自身の問題の解決でもあるのです」(ニフティ株式会社 代表取締役社長 今村隆氏)

 ニフティクラウドを今年の1月から開始して、500社以上の導入企業があるが、「使いたいときに5分で新しいシステムを使える」ところに感動するという声が多いという。またCPUやメモリについては10パターンで、ブラウザ経由でわかりやすく選択でき、IT部門でなくても使えるというところがメリットであるという。

 

 クラウドのAPIを公開と99.95%のSLA

 次に今村氏が語ったのは「クラウドAPIの公開」である。これは、24時間365日のシステムの運用を自動化したいという声に対応するためであったという。ユーザー側でプログラムから制御できるようにAPIを公開することで、たとえば期末などのピーク期になれば、リソースが増量するなどの運用の自動化が可能になった。

 そのためのインターフェイスやコントロールパネルなどは今後もどんどん充実させていくという。

 続いて今後のニフティクラウドの計画が発表された。まずは今年12月から「99.95%のサービス品質保証制度(SLA)」を開始するというもの。万一99.95%を下回った場合は返金などで対応していくが「サービスとしてはあくまで100%を目指す」とつけ加えた。また、2011年3月からはVPN接続、ファイアウォールを提供していくといくと発表した。

 クラウドのパートナービジネスを推進

 パートナーとの協業によるサービスの拡充については、ニフティクラウドを核にしたエコシステムを構築していくために、ビジネスメールやホスティングなどの「アプリケーションサービス」、ストレージやバックアップ、課金代行などの「ユーティリティサービス」、サードベンダーとの協業による「SaaSパートナー」、販売やAPIアプリ連携による「ビジネスパートナー」の4カテゴリーで推進してくという。

 たとえばユーティリティサービスについては、「ストレージのAPIはアマゾンのEC2のインタフェイスをシミュレーションしている。ニフティで作ったAPIはそのままアマゾンで使え、アマゾンで作ったAPIはそのままニフティで使えるようにしている」と紹介。ビジネスパートナーについては「お客様がコマースなどをやりたい場合は、パートナーとともにSIも提供していく。たとえばソーシャルアプリアライアンスという展開をおこなっており、ソーシャルアプリのビジネスパートナーに品質検査のノウハウを提供などもおこなっている」と述べた。ニフティクラウドのビジネスはユーザー企業への提供とともに、パートナー協業をかなり重視しているのが特長だ。「レベニューシェアによる成功モデルを今後積み上げていきWinWinの関係を構築したい」と今後のパートナーとの協業の意欲を語った。パートナープログラムについては2011年の1月に開始していくという。

 最後に今村社長は「ニフティはもともとインターネットの接続業者であり、われわれ自身がクラウドの最大のユーザー。会員数1000万の自分たちのサービスのためにもクラウドには力を入れていく。お客様のサービスビジネスをともにめざせるのはニフティだけと自負している。ぜひクラウドの可能性を試していただきたい」と締めくくった。

 



著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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