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BigData時代を乗り切るストレージ

クラウド/ビッグデータ時代のHPストレージ戦略


クラウドサービスとビッグデータに対応するために最適なインフラの形は何か。HPは、スケールアウト技術とストレージの共通基盤化が問題解決の鍵になると考える。近年行ってきた企業買収は、そのために必須の技術を獲得するためのものであった。充実した製品ポートフォリオを手に入れた今、HPのストレージ戦略と今後の方向性について紹介する。

情報管理を取り巻く環境の変化と次世代のニーズ

 近年、情報管理を取り巻く環境は大きく変化している。様々なインターネットサービスの登場で非構造化データは爆発的に増大し、ビッグデータの格納は大きな課題である。また、グローバル化により世界中どこからでも瞬時に情報にアクセスできることが求められる中、セキュリティ確保が必須になった。さらに、クラウドサービスが注目され、企業の基幹サービスを担うプライベートクラウドの適用には可用性の向上が鍵となる。

 HPは、様々な要求に対応できる次世代型インフラのモデルを検討し開発している。その条件は、第1に、どこでもすぐ使えて、自在に拡大・縮小できるということ、すなわち俊敏性、柔軟性である。第2に、目的、用途に応じてサービスレベルを選択できるということ。これは性能や可用性とコストのバランスが求められる。さらに、東日本大震災以降、顕著に高まっているニーズである省電力と事業継続/災害対策の要件を満たすことが必須になると考える。

新「HP Storage」戦略とITインフラ提供の方向性

 2009年より推進しているHP Converged Infrastructure(以下、CI)戦略は、次世代ITインフラにおける具体的な提供モデルを示すものである。HPは充実した製品とサービスで、必要なITリソースを瞬時に利用できるエンタープライズ環境の実現を目指している。お客様の重要なデータを守るストレージは注力分野の1つであるが、2011年6月、CI 戦略を次のステージに進めるべく、新ブランド「HP Storage」と新戦略を発表した。

 今ITは変革期を迎え、サーバーやストレージそれぞれの能力を高めるだけでなく、ITシステムとしての総合力が求められる時代になった。新「HP Storage」戦略では、次世代を見据えて、個々の製品強化はもちろんのこと、サーバー、ストレージ、ネットワークの相乗効果を高め、ITインフラ全体の連携、統合を図っていく。よりシンプルな管理、俊敏な対応を可能にするITシステムの提供のために、仮想化技術を活用した、統合化、最適化を推進していく。

 製品ポートフォリオにおいては、従来からの製品技術と、近年企業買収により獲得した新技術を融合した上で、2つのセグメントに整理した(図1)。1つは、「アプリケーション指向」で、既存環境を最大限に活用し、個々の業務を最適化するための基盤であり、もう1つは、「サービス指向」でクラウドを中心とした仮想化IT基盤である。 既存環境においては、アプリケーション統合や、既存IT資産の最適化が求められるシステムがまだ多くを占めている。機器、技術、エンジニアなど、お客様の既存資産を活かして効率よくシステムを導入、運用できるよう、今後も「アプリケーション指向」の製品を強化する。そして、「サービス指向」は今後大きな成長が見込まれるクラウドや仮想化環境をターゲットとし、スケールアウト型のストレージ製品によりビジネスを推進していく。

図1:新「HP Storage」ポートフォリオ

 HPはCI戦略に基づき、ストレージ製品群とともに、サーバー、ネットワーク、管理ソフトウェアをシステムとして統合し、すぐに導入可能なアプライアンスとして提供していく方針である。2011年6月に米国で発表したクラウド基盤「HPCloudSystem」、仮想化基盤「HP VirtualSystem」、アプリケーション基盤「HP AppSystem」の3つのソリューションを、今後、日本でも順次提供していく。

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戦略的な買収で獲得―クラウド時代に対応したサービス指向のストレージ

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この記事の著者

諏訪 英一郎(スワ エイイチロウ)

日本ヒューレット・パッカード株式会社
HPストレージ事業本部 製品マーケティング部担当マネージャー
日本HPでエンタープライズストレージを中心とした製品企画、戦略策定に長く従事。現在は製品発表計画およびバックアップソリューション全般のマーケティングを担当。ストレージネットワーキング・イン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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