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【座談会】主要ベンダが本音で語る、モバイルで企業価値を生み出すために把握すべき4つのポイント(後篇) 

  2014/10/03 00:00

 今年に入ってからは、モバイルが以前にも増して熱を帯び始めています。しかし一方で、情報システム部門やSIerの現場では、既存業務との適合性やコスト効果になかなか答えを見つけらず、苦戦していることが多いようです。本記事では、7月31日の「Developers Summit 2014 Summer」で実施されたエンタープライズ・モバイルの製品ベンダ4社が集まった座談会の【後篇】の模様をご紹介します。

▲座談会 参加者(写真、左から)
  • 井上 憲氏 (日本オラクル株式会社 Fusion Middleware事業統括本部 ビジネス推進本部 製品戦略部 マネジャー)
  • 大西 彰氏 (日本マイクロソフト株式会社 デベロッパー エクスペリエンス & エバンジェリズム統括本部 エバンジェリスト)
  • 井口 和弘氏 (SAPジャパン株式会社 Analytics&Mobility ソリューションズ ディレクター)
  • 佐々木 志門氏 (日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業本部 WebSphere事業部 テクニカル・セールス)
  • 川田 寛氏 (NTTコムウェア株式会社 品質生産性技術本部 技術SE部 エバンジェリスト)

★前篇の記事はこちらから⇒【座談会】主要ベンダが本音で語る、モバイルで企業価値を生み出すために把握すべき4つのポイント(前篇) 

モバイルはセンサーの固まり!PCには無いデバイスを活かせ!

司会 川田:モバイルはその特性を活かすことで、いままでできなかったことが出来る、「向いている作業」というのは確かにあるのでしょう。ではそういうものを探っていく際に、どういうアイデアがあるのか、なにかポイントはありますか?

SAP 井口:ユーザー・エクスペリエンスを考えていくと、スマートフォン・タブレットでないとダメだとか、PCでないとダメだとか、そのように考えるよりも先に、今、社内にあるものを外に持ち出すというところから考えて欲しいです。

 モバイルは文字の入力が苦手です。そこで、タッチで完結できるようにするとか、位置情報を扱うとか、カメラを使っていくとか、今までのエクスペリエンスに、新しいスマートフォンやタブレットの価値を追加していくんですね。日々の仕事の中で、これはカメラで撮影出来たらいいなとか、この情報をリアルタイムに蓄積できたらいいなとか、そういうものは結構あると思うんですね。例えば、お客様に情報をリアルタイムにプロットするとか、そういう使い方はよく聞きますね。

 モバイルだからというのを考えすぎると、思考停止してしまいますので、そこは軽く、カジュアルに考えてみてはどうでしょう。無理して入れてしまうのも良くないので、使えそうなところを見つけて活用していくというのが良いでしょうね。

Microsoft 大西:そういう意味では、具体例を挙げますと、Microsoftでは「OneNote」が好例です。OneNoteはペンが対応していて手書きでメモを取れますし、ペンが無くても、写真を撮って貼り付けておくことができるんですよ。OneNoteはマルチプラットフォーム対応でして、iOS版やAndroid版も利用者が多いんです。

 出所:A Day in the Life of a CVPより
出所:A Day in the Life of a CVP より

 デバイスの特性を活かすというのが、重要だと思うんですね。デバイスとしてペンが対応しているのであれば、キーボードでカタカタと入力するのでなく、ペンをつかってスラスラと入力するなんてこともできますよね。ボイスレコーダーとして単純に使うという用途は既に多いでしょう。商談で活用するとか。 こういう、「対面の場」で何かをするというのには向いているんです。お客様の前に行くと、必ずしもプロジェクターがあるわけでもないし、外部ディスプレイがあるとも限らない。社内であっても、据え置きのPCなんかが扱えない場所で、何かしらの情報を参照したいなんてこともあると思うんですよ。

 ただ、それはまだ入力だけですよね。それをどこかに蓄えなくてはいけないんですけど。こういった持ち運べるというところと、すぐに使えるというところをモバイルの観点では活用する価値があるでしょう。

Oracle 井上:向いている、というところでコメントしますと、社内の業務アプリケーションをそのままモバイルに見せるだけでいいというのであれば、Webでいいと思っています。ハイブリッドであったり、ネイティブであったりという世界に踏み出す価値は、あまり無いと感じています。モバイルはセンサーの集まりなので、そこを活用すべきなんですよ。カメラであったり位置情報であったり、速度であったり、そういうものを上手く使うんですね。

 例えば、現地に行って写真を撮るのだけれど、それだけじゃなく、裏では位置情報なんかも取得してサーバに集めてマッピングさせて、サービスが完結した、ある作業が完結したという監査証跡に繋げていくのだとか。センサー的な使われ方として扱われることが多いですね。

司会 川田:カメラなんて、使い道が広いですよね。HTML5ハイブリッドアプリだと、Web技術のエコシステムが発達しているので、jQueryなんかもサポート無しなのに業務アプリケーションで活用されている方もいますよね。Githubの中を覗きこめば、バーコードを読み込ませたり、文字を判別したり、顔を判別したり、そういうライブラリを発掘できたりするので、センサーに+αの要素を足していきやすいように思えます。

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著者プロフィール

  • 川田 寛(カワダ ヒロシ)

    NTTコムウェア株式会社 技術SE部 html5jエンタープライズ部 Web標準/HTML5の推進を行うコミュニティ活動家。エンタープライズにフォーカスし、中立の立場から、フロントエンドの技術要素の動向を、雑誌・ネットメディアを通じて発信しています。また定期的に、コミュニティ主催イベント「HTML...

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