ガートナージャパンは、企業のアプリケーションに関する2020年の展望を、3月27日に発表した。
同社が示した予測では、未来のアプリケーションの方向性として、企業が押さえるべき以下の4つの領域に焦点を当て、今後3~5年を見据えて重視すべき動向を取り上げている。
- カスタマーエクスペリエンス(CX)
- 開発者のペルソナ
- 管理系ERP機能のユーザーエクスペリエンス
- アーキテクチャ
CXについては、2023年までにデジタルテクノロジーによってCX向上を目指す国内の大企業の80%以上は、既存のアプリケーションやデータのあり方について抜本的な見直しを迫られると予測する。
開発者のペルソナに関しては、2023年までに大企業ではエンドユーザーによるアプリケーション開発(市民開発)のニーズが高まる一方で、ガバナンスの仕組みにまで手が回らず、ガバナンスの効いた市民開発を実現可能なIT部門は20%に満たないと見ている。
管理系ERP機能では、2024年までに大企業の8割は、同機能の導入プロジェクトにおける提案依頼書(RFP)において、ユーザーエクスペリエンスの改善をもっとも重要な評価項目の1つに設定するようになる、と予測する。
アーキテクチャについては、2023年までにマイクロサービスの適用を検討する企業のうち、アジリティやスケーラビリティをマイクロサービスで実現する必要性を、ビジネスの観点から説明できる企業は、1割にも満たないだろう、との考えを示した。