日立製作所(以下、日立)とPTCジャパン(以下、PTC)は、製造業における製品の企画・設計から調達、生産、保守サービスまでのバリューチェーンをシームレスにつなぎ、全体最適化を実現する次世代ソリューションの提供に向けて協業を行うことで合意したと発表した。
協業の第一弾として、両社は、国内の製造業を対象に共同で事業展開を行っていくとしている。現在、大手工作機械メーカーであるオークマのデジタルトランスフォーメーションの実現に向けて、日立のサプライチェーン領域とPTCのエンジニアリングチェーン領域を組み合わせた、モノづくりノウハウのデジタル化に関する共同提案に取り組んでいる。
協業で提供する次世代ソリューションの具体例と提供価値
(1)バリューチェーン全体の製品トレーサビリティを確立
PTCのWindchill、ThingWorx、日立の製造実行システム、IoTコンパス、サプライチェーン最適化サービスなどを活用して、バリューチェーン全体にわたる製品トレーサビリティを確立する。これにより、製品不具合発生の際における対策や影響範囲を迅速かつ正確に特定できるとしている。
(2)データに基づくエビデンスベースでの製造プロセス変革と製品改良を実現
収集したデータを基に、バリューチェーン全体のデジタルツイン化と高度な分析を行う。これにより、エビデンスベースでの製造プロセスの変革による生産性向上や、製品改良による品質向上を実現する。
(3)ウィズ・アフターコロナ時代のリモートワーク拡大に貢献
リモートでの現場の製造プロセスの改善や保守業務の効率化、エンジニア教育を行うことで、新型コロナウイルス感染拡大後のウィズ・アフターコロナ時代におけるリモートワーク拡大に貢献する。