米現地時間10月20日、ガートナーは、2021年の世界のIT支出総額が、2020年から4%増の3.8兆ドルに達するという見通しを発表した。
一方で、2020年のIT支出総額は、2019年から5.4%減の3.6兆ドルとなる見込みだとしている。
IT支出は全セグメントにおいて、2020年に減少が見込まれている(表参照)。2021年に最も力強い回復が見込まれるのはエンタプライズ・ソフトウェア(7.2%)。これは、パンデミックによる需要に確実に対応すべく、企業がリモートワークのサポート、遠隔学習、遠隔医療などの仮想サービスを提供したり、ハイパーオートメーションを活用したりすることで、デジタル化の取り組みが加速するためだという。
組織がリモートワーク優先の環境にシフトしたことで、2020年のクラウド・アクティビティは増加したが、エンタプライズ・クラウドへの支出は複数のカテゴリに分類されるため、2021年まではベンダーの売り上げに反映されないとしている。
また、ITの使命が成長ではなくビジネスの存続になっているため、今後のデジタル・トランスフォーメーションにおいて、投資対象は、パンデミック前と同じものではなくなるという。