7月26日、ジェーシービー(以下、JCB)とLayerXは、共同で作成した次世代金融とプライバシーに関するコンセプトペーパーを公開した。なお、本検討においては、明治大学政治経済学部教授 小早川周司氏、およびナッジ代表取締役社長 沖田貴史氏に協力を仰いだとしている。
昨年12月より両社は、複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラに関する共同研究を開始。今回、取引履歴の管理をはじめとする次世代の金融取引を展望した上で、秘匿化・プライバシーの確保を通じて可能となるとみられるコンセプトについて取りまとめ、コンセプトペーパーとして整理したという。
コンセプトペーパーの概要
コンセプトペーパーでは、秘匿化によって可能となる、プライバシー保護とデータ利活用の両立にむけたユースケースとして、下記4点が挙げられている。
- 取引トラッキング
- 決済データ秘匿化とAML
- 複数社から持ち寄った決済履歴データの利活用
- プログラマブルペイメント
これらユースケースの実現にむけた技術的手段として、LayerXではデータ利活用とデータ保護の両立を実現する秘匿化ソリューション「Anonify」の研究開発を進めているという。
今後両社は、金融取引を展望したデータ利活用とプライバシーの両立にむけて、引き続き研究開発に取り組むとしている。
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