Modisは、企業で働くビジネスパーソンを対象に組織内のDX推進の状況や課題についてアンケート調査を実施。調査結果を公表した。
企業のDX推進:4割以上が「遅れている」と回答
企業で働いているビジネスパーソン2,034名を対象に、勤務先でのDX推進の取り組みについて調査したところ、「とても進んでいる(4.8%)」、「進んでいる(18.3%)」を合わせた23.1%が「進んでいる」と回答し、「遅れていると思う(25.9%)」、「とても遅れていると思う(15.6%)」を合わせた41.5%が「遅れている」と回答。また、「分からない」という回答も35.5%あり、社内のDX推進が見えにくい状況にあることもわかったという。
DX推進の課題で重要度が高いもの:1位「社内で人財育成ができていない」、2位「社員のITリテラシーが不十分」、3位「DXが必要だという危機感が、企業に浸透していない」
企業で働いているビジネスパーソン2,034名を対象に、「勤務先においてDXを推進する際の課題として重要度が高いもの」を調査したところ、最も多かった回答が、「人財が社内で育成できていない(34.2%)」で、続いて「社員全体のITリテラシーが不十分である(19.6%)」、「DXが必要だという危機感が、企業全体になかなか浸透しない(15.9%)」の順で多い結果になったとしている。
DXの推進のために最も必要なもの:1位「DX推進のためのビジョン」、2位「トップのリーダーシップ」
企業で働いているビジネスパーソン2,034名を対象に、「職場のDX推進のために最も必要だと思うこと」について調査したところ、1位「DX推進のためのビジョン(19.6%)」、2位「トップのリーダーシップ(14.2%)」、3位「専門的な知識をもった人財(14.1%)」という結果に。専門的な人財よりも、自社としてどのような戦略でDXを推進していくのか、そのビジョンの明確化、およびトップマネジメントのリーダーシップを重要視していることがわかったという。
自身の「DX人財」スキル:約6割が「該当するスキル」をもっていないと回答
企業で働いているビジネスパーソン2,034名を対象に、自身は「DX人財」としてのスキルをもっているかを質問したところ、58.9%が「スキルを持っていない」と回答し、「スキルを持っている」は16.1%と2割未満に留まる結果になったとしている。職種別で見ると、技術系職種1,352名のうち、「スキルを持っている」と回答した人は16.9%で、56.7%は「スキルを持っていない」という回答だったという。
「DXを推進するためのスキル」を習得したい:約半数が「研修を受けたい」と回答
企業で働いているビジネスパーソン2,034名を対象に、「DXを推進するために必要な技術や知識のために研修を受けたいか」を質問したところ、全体の半数近い49.0%の人が「受けたい」と回答。職種別で見ると、技術系職種1,352名のうち、「受けたい」と回答したのは50.8%で、事務系の職種では5.7ポイント少ない45.3%だが、職種に関わらず、半数近くの人が「DXを推進するための技術や知識」の習得に対して、意欲があることがわかったとしている。
DX推進のために「強化したいスキル」:1位「専門的なデジタルスキル」、2位「プロジェクトマネジメント力」、3位「コンサルティング力」
企業で働いているビジネスパーソン2,034名を対象に、「DXを推進するために自身が強化したい能力」について質問をしたところ、1位「専門的なデジタルスキル(31.2%)」、2位「プロジェクトマネジメント力(20.0%)」、3位「コンサルティング力(18.7%)」の順に多い結果になったという。事務職においても、「専門的なデジタルスキル」と回答した人が最も多く26.7%。DXの推進においては、「デジタルスキル」の研鑽はもちろん必要だが、全社的なプロジェクトを推進し、社内外を含めた多くの人を巻き込むプロジェクトマネジメント力やロジカルな視点で課題を発見し解決策を見出すコンサルティング力など、様々な能力が必要であると考えていることがわかったとしている。
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