デジタルアーツは3月31日、Emotetのセキュリティレポートを公開した。
2021年11月以降、同社が確認したEmotetは400件以上にものぼるという。なお2021年12月は3件、2022年1月は14件だったものの、2月には101件、3月は13日間だけで292件と急増している。
また、企業・組織の業種別では「製造業」が最多で、次いで「建設業」、「卸売業、小売業」と続き、これらの業種で約半数を占める。
Emotetを用いた攻撃者は感染を広めるため、メール内容を日々巧妙にしつつあり、直近3月の事例では、メーラーから窃取したと思われる正規の企業情報も用いられているようだ。
なお本レポートでは、Emotetが情報を盗むケースとして以下の3つを想定している。
- 感染した企業の情報を用いて、送受信履歴やアドレス帳からメールが送信される
- 感染した企業の取引先をかたり、メールが送信される
- 感染端末から窃取された認証情報が悪用され、メールサーバー自体が感染する
もし自分たちの企業・組織になりすまされたメールが出回っていると判明した場合、まずは内部にEmotet感染端末がないか調査した上で、メールサーバーも併せて確認することが必要とのこと。仮にEmotetへの感染が見つからなかったとしても、関係各所に周知することを同社は推奨している。
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