IDC Japanは、国内企業のDXを支援するITサービス/ビジネスサービスの需要動向調査の結果を発表した。これによると、DXイニシアティブにおける最重要パートナーとして、コンサルティングファームとSI事業者の重要性が高まっていることがわかったという。
同調査は、2022年1月に、国内の従業員1,000人以上の大企業において、DXニシアティブに従事するマネージャー層から経営層を対象に実施。DXイニシアティブの進行状況とあわせて、各種のDX支援サービスの利用状況や、支援サービス事業者の利用動向、その選定基準などを調査した。
調査結果によると、大企業のDXイニシアティブの8割以上が何らかの支援サービスを利用しているという。支援サービスを利用している企業に、最重要パートナーを尋ねたところ、「コンサルティングファーム(22.2%)」が最多となり、「SI事業者/ITサービスベンダー(19.2%)」「クラウド特化型のSI事業者(14.0%)」が続いた。2021年の調査結果と比較して上位3事業者の回答率は上昇傾向にあり、同社はDXイニシアティブにおいてこれらのサービス事業者の重要性が高まっているとしている。
Q. DXイニシアティブで支援を受けている事業者のうち、最も重要なパートナーをお答えください。
具体的な利用サービスについて複数回答で尋ねたところ、「ビジネス変革の支援」が58.5%と、2021年調査に続き最多利用率となり、以下「デジタルマーケティング/デザイン支援(28.7%)」や「アプリ開発/SI支援(27.0%)」、「データ分析/AI/自動化支援(23.2%)」、「OT/エンジニアリング支援(21.1%)」と続いた。1位となった「ビジネス変革の支援」の内容を具体的に聞いたところ、「DX人材の育成/リスキルの支援」、「業務プロセスの変革/BPR(Business Process Re-engineering)の支援」、「デジタル戦略の策定/デジタル事業開発の支援」が、高い利用率だったという。
また、DX支援サービスを提供する事業者を選定する上で重視する点を複数回答で尋ねた結果は、「ビジネス上の問題解決/コンサルティング能力(26.6%)」「プロジェクト管理能力/調整力(26.6%)」が、いずれも前回調査に比べ回答率が上昇し、最多だった。これらの結果から、支援サービスにおいて、事業者にはビジネス面の課題解決能力を求める傾向が、強くなっているとしている。
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