トレンドマイクロは、脅威の兆候や不審な振る舞いがあるユーザから資産へのアクセスを制御するソリューション「Trend Micro Zero Trust Secure Access(ゼロトラストセキュアアクセス)」を2022年12月16日より提供開始すると発表した。
今回新たに提供される「Trend Micro Zero Trust Secure Access」は、正規の認証情報をもつユーザやデバイスであったとしても、リスクが高いと判断した場合は、社内外の機微な情報やクラウドサービスなどの資産へのアクセスを制御するソリューションだ。
具体的には、マルウェアを検出している、侵害の兆候があるといった脅威の状況に加えて、普段とは異なる場所から/時間にアクセスを試みる、本来適用すべき修正プログラムを適用していない、一定時間内に特定のサーバへ複数回のアクセスを試行しているなど、不正とは判断しきれない複数の不審な振る舞いをもとにユーザやデバイスの信頼性を判定し、資産へのアクセスを制御する。
この「Trend Micro Zero Trust Secure Access」は、トレンドマイクロのセキュリティソリューション「Trend Micro Vision One」の一機能として提供される。
法人向け総合エンドポイントセキュリティ「Trend Micro Apex One/Trend Micro Apex One SaaS」を始めとしたトレンドマイクロの各セキュリティ製品や他社サービスが収集する脅威情報、アクティビティ情報などをもとに動的にアクセス制御を行う。
また、クラウドアプリケーション向けセキュリティサービス「Trend Micro Cloud App Security with XDR」を利用することで、Google Workspaceや Microsoft 365 などのクラウドサービスに書き込まれるコンテンツの脅威を検出する。加えて、クラウドサービスにアクセスするユーザの認証情報を保存・管理するIdentity Provider(アイデンティティ・プロバイダ)と連携し、アクセス状況などに応じた制御を実現するという。
通常、Google Workspaceや Microsoft 365 などの各種クラウドサービスが送受信するコンテンツやクラウドサービス内でのアクティビティは、インライン型のセキュリティ対策製品での検査は推奨されていないものの、「Trend Micro Cloud App Security with XDR」は各種クラウドサービスとAPI連携できるため、各種クラウドサービスのコンテンツの内容やクラウドサービス内のアクテビティを監視するCASB(Cloud Access Security Broker)を提供するとのことだ。
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