2月26日、マネーフォワードは、日本におけるPeppol サービスプロバイダーとして、 Japan Peppol Authorityであるデジタル庁より認定の受けたことの報告と今後のサービスの計画に関する記者説明会を開催した。
はじめに、同社 パブリック・アフェアーズ室の澤田多実子氏が、インボイスをネットワークでやり取りする標準仕様「Peppol(ペポル)」の概要と「インボイスの電子化とデジタルインボイスの違い」を説明。Peppolとは、インターネット上でデータをやり取りするためのグローバルな標準仕様であり、日本ではデジタル庁が標準仕様を策定し、利用にはデジタル庁の認定が必要であるとした。インボイスの電子化では、請求書のPDFを添付および送受信し、受信側が読み取りや転記を行うが、デジタルインボイスでは、請求情報を送受信することで、受信した請求データがそのまま会計ソフトにインプットされ、入力作業は不要になる。
次に、同社 執行役員 マネーフォワードビジネスカンパニーCSO 山田一也氏が今後のマネーフォワードのデジタルインボイスへの対応と今後のサービスの計画について説明。同社では現在、請求書の作成、送付、受領、確認と支払いのそれぞれの分野に対応するプロダクトを展開中だ。電子インボイスについては、今後も継続して製品対応をおこなっていくが、デジタルインボイスに対しては開発を進めており、中小企業、エンタープライズ系企業向けに、10月を目処に対応していくという。
「クラウドBoxで、デジタルインボイスのデータを受領し保管するとともに、発行したデータの保存にも使えるようにしていく」(山田氏)。
Peppolに関しては、複数のベンダーが参入するため相互接続の課題もあり、ベンダー同士のつなぎ役が必要となる。今回マネーフォワードは、PeppolのC2、C3のアクセスポイントの開発の認定を受けており、同業他社にもAPIを公開し、活用を推進していく考えだ。
「デジタルインボイスの普及には、利便性だけではなく、企業にとってのコストメリットも必要。DXを広める立場として、請求書の発行から受領まで一気通貫したサービスを、自社の開発チームで進めていきたい」(山田氏)