東京工科大学コンピュータサイエンス学部は、講座を一つのサービスとして位置づける「Education as a Service」の考え方を提唱し、クラウド環境で実習講座を受講できる「授業クラウド」を構築・運用。IBMがこれを支援するという。
基本理念の一つとして「実社会に役立つ技術者や多様なエキスパートの育成」を掲げる東京工科大学。コンピュータサイエンス学部では、単に「授業クラウド」を利用してプログラミングを習得するのではなく、学生自らの手によって、クラウド・サービスを企画、構築、管理することにより、実社会のニーズに合った体験を通じ、実践的な学生の育成を目指す。また、これに伴い、八王子キャンパスにossクラウドサービス・センターを設立する。
一方のIBMは、将来の IT 技術者の育成の促進を目的とした、学生の IT スキル向上支援プログラム「IBMアカデミック・イニシアティブ」を実施しており、当プログラムの一つとして、東京工科大学とともにクラウド技術を研究開発し、実装や運用を行う。今回の「授業クラウド」では、ソフトウェア・ライセンスの提供、クラウド環
境構築のノウハウの提供、開発の支援などを実施する。また、東京工科大学とIBM東京基礎研究所では、「授業クラウド」の基盤ソフトウェアの効率を最大限に高める先端的研究を共同で行うという。
今年度内は、東京工科大学コンピュータサイエンス学部の大学3年生向けに、IBM BladeCenterを利用した小規模なパイロット運用を行う予定。また、プログラミング実習講座の運営のために、今回、スクリプト言語の開発・実行基盤である「WebSpheresMash Developer Edition」を新たにクラウド化。クラウド環境をアジャイルシナリオで開発するためのプロジェクト管理基盤として、Rational Team ConcertおよびDB2を利用する。
来年度以降は、対象規模の拡充や、校外へのサービス提供も検討していくという。
[関連URL]
・IBMアカデミック・イニシアティブ
http://www.ibm.com/software/jp/academic/