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Apptio「Japan TBM Summit 23」を開催──三越伊勢丹などにアワード授与も

 2023年8月31日、Apptioは「Japan TBM Summit 23」を開催した。

 同イベントでは、CIOやCTO、CFOをはじめとしたITリーダーを中心に参加者が一堂に会し、東京ガスや富士通、エーザイなど「TBM」と「Apptio」を導入した企業が講演を行った。IT×コストを軸としたさまざまな観点からの講演が行われる中、その具体的な導入効果について三越伊勢丹グループが登壇。「伊勢丹新宿本店が史上最高額の売り上げを達成している一方で、ITシステムへの投資最適化などは永遠の課題だと感じている」と三越伊勢丹ホールディングス 執行役員 情報システム統括部長 三部智英氏が切り出して紹介を始める。

三越伊勢丹ホールディングス 執行役員 情報システム統括部長 三部智英氏
三越伊勢丹ホールディングス 執行役員 情報システム統括部長 三部智英氏

 同グループは、従業員数を約17,500名(連結)を抱えている中、ホールディングス側のIT部門では予算管理、要件定義などの上流工程を担い、IT子会社である三越伊勢丹システム・ソリューションズにおいて運用保守やIT資産管理、ITインフラなどを把握している状況だという。

 同グループでは急速なデジタル化が進んでいる中で、ITシステムに係わるコストも一定削減できているものの「将来を見据えて、より適正化していく必要がある」と三部氏。特にユーザー部門においては、顧客接点の近さから良質なアイデアが豊富に出てくる一方、ITコストへの関心は薄い状況だとする。また、IT投資コストの最適化を進める上では既存のレガシーシステムが足かせになっており、アプリケーションのモダナイズやクラウドネイティブ化、データ活用、DX基盤の構築には積極的な投資を進めていく一方で、大半を占める既存システムをどのように統廃合していくのか。ここにApptioを用いてコストを可視化することで整理を進めている最中だとした。

 三部氏は「感覚的に判断してしまうところが多いため、数字を使って是正していきたい」と語ると、「ITコストの可視化」「ITコストの最適化」「経営×ユーザー部門×IT部門の関係性改善」を掲げながら活用を進めていると紹介。三越伊勢丹グループにおけるITコストの比率が高まっていく中、予算策定や予実管理など各プロセスにおける最適化を推進することが求められているという。従来の“システム中心”の考え方から“投資対効果・費用対効果”を中心に据えて考えていくことが肝要であり、その実践を支えるものが数字になるとも話す。

 たとえば、ITコストの可視化については、各ビジネスオーナーと紐付けながらシステム別の経費レポートを出力。経営陣などともApptioをベースとして、ITコストの最適化について会話を交わしているという。

 また、財務データ以外の不足しているデータを収集しながら多軸分析による「最新見通し分析」「労務分析」「契約分析」などに取り組むことで“ITファイナンスの高度化”を目指す。加えて、精緻化されたデータを基にインサイトを得た上で、Apptio導入当初からの重要課題である着地見通しなどの精緻化に注力しているとする。

 Apptio導入においては、約6ヵ月で標準機能やカスタムレポート機能を導入したとして「難解な部分もあり、一番最初が難しかった」と三越伊勢丹システム・ソリューションズ 経営企画部 経理担当 担当長 中西正幸氏は振り返る。手始めに月次財務報告レポートやシステム別経費レポートなど、ITファイナンスに係わるカスタムレポートを作成することでデータの精査とともに可視化を推進。ビジネスオーナーとシステム開発部門が共同し、投資レポートや保守費用レポートにより費用・投資対効果を把握するとともに担当者向けの月次レポートを作成して、実際の適正化に踏み込んでいくためのディスカッションを実施していると説明する。

三越伊勢丹システム・ソリューションズ 経営企画部 経理担当 担当長 中西正幸氏
三越伊勢丹システム・ソリューションズ 経営企画部 経理担当 担当長 中西正幸氏

 2023年度からは定性的な効果をみていくため、会計データからApptioへデータを流し込み、Apptio上の月次レポートを見ながらディスカッションすることで部門ごとの見通しを修正。その上で、ビジネスオーナー、開発部門の部長で議論してもらっているという。なお、ディスカッションにおいては“コストは有限”という意識を共有した上で、月ズレ(前倒し、後出し)や超過(リカバリ方法を含む)などの観点を重要視して、年度の着地を精緻化していくことに注力していると繰り返す。

 また、「時間とお金をかけて何ができたのか。そして、この先これだけお金を使うと何ができるのかを考えることが重要だ」と中西氏。現時点では、経理業務で4.5人月/年程度のコスト削減効果に加え、約1週間かかっていた予算集計が2日程に削減できているという。今後は、Excelベースの資料をApptioに集約していきながら、さらなる業務効率化のために自動化などにも取り組んでいきたいと意欲を見せる。

 講演の最後に三部氏は「数字を使って何をするか、どのように意思決定につなげていくかが重要だと感じている。最終的には業務における行動様式や文化を変えていきたく、ツール導入で終わらないようにしていく。今後は、Apptioを使い、まだ見える化できていない案件にどう取り組むことが最適解なのかを皆さまと意見交換していきたい」と締めくくった。

 なお、Japan TBM Summit 23のクロージングとしてApptio 代表取締役社長 成塚歩氏が登壇すると『Apptio Japan Awards 2023』として、「Business Value Management Excellence」「Cloud FinOps Excellence」「TBM HERO Award」の3部門においてアワードが授与された。

  • Business Value Management Excellence:三越伊勢丹ホールディングス/三越伊勢丹システム・ソリューションズ
  • Cloud FinOps Excellence:NTTデータグループ
  • TBM HERO Award:エイチ・ツー・オー・リテイリング 熊坂祐二氏
Apptio 代表取締役社長 成塚歩氏
Apptio 代表取締役社長 成塚歩氏

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この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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