2023年9月1日、Rubrik Japanは事業戦略説明会を開催した。
同社は2014年に設立されて10年目を迎える中、バックアップベースでデータ保護に取り組んできており、昨年度は約750億円のサブスクリプションでの年間収益が上がっているとした。Rubrik Japan カントリーマネージャー 石井晃一氏は、「業種業界問わずに採用いただいてきたが、直近ではクリティカルシステムが攻撃対象となっていることから病院における導入も増えている」と説明。機密データにおける取扱量を増やしていき、パートナーエコシステムを拡充していくとして、Rubrik Head of Zero LabsのSteve Stone氏にバトンを渡す。
Zero Labsは、Rubrikにおけるサイバー犯罪に対処するためのデータ脅威調査部門のことであり、Stone氏は同部門の責任者を務めている。同社がRubrikのテレメトリデータ、Wakefield Research社による調査データ、Palo Alto Networks Unit 42やMandiantなどによるイベント対応データを基に、2022年1月1日~12月31日において実施した調査結果を踏まえた上で、「オンプレミス、マルチクラウド、SaaSとシステム環境が複雑化している中、アジア地域においては今後5年でデータ量が約3倍に膨れ上がるとも指摘されている」とアタックサーフェスの拡大から攻撃者に狙われやすくなっているという。
機密データが狙われやすくなっている状況下、RubrikはZscalerとの連携を深めており、2023年5月には二重脅迫型ランサムウェア対策に係わるソリューション提供も発表している。データの破壊と流失という2つのプロセスが想定される中、「前者の『データの破壊』という観点ではRubrik、後者の『データの流失』という観点ではZscalerが強みを発揮でき、どちらも個社だけでは片手落ちとなるため連携によって付加価値を創出できる」とZscaler 代表取締役 日本・アジア地域統括エリア バイスプレジデントの金田博之氏は述べた。
また、2社によるソリューションを日本市場でも展開していく上では、事業継続のための「サイバーレジリエンス」がキーワードになるとキンドリルジャパン 理事 ストラテジック・サービス本部 セキュリティ&レジリエンシー事業部 事業部長の増田博史氏が指摘。同社のフレームワークにおいては、セキュリティに係わるマネージドサービスをはじめ、設計や構築から運用まで総合的にサポートできるとして、「2社の取り組みは重要なものであり、これからも3社でお客様と一緒に取り組みを進めていきたい」として締めくくった。