JFEスチールと日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、設備などの故障復旧支援システム「J-mAIster」を、国内外の顧客向けに共同で開発・提供するためのパートナーシップを締結し、販売活動を開始した。
J-mAIsterは、AI技術を活用し、設備で発生した故障事象に対して過去の故障履歴、対処履歴、各種マニュアルなどの膨大なデータから最適なデータソースを提供するシステム。「IBM Watson」を活用して、JFEスチールが自社用途に開発したものだという。AI技術を活用した検索性を有するため、熟練者層の知識やノウハウを短時間で取得可能に。過去の事例から知見や対応ノウハウを学ぶ教育ツールとしても活用しているとのことだ。
JFEスチールは、2018年に自社の全製造ラインに同システムを導入。各事業所の製造設備で発生したトラブルに対して、保全担当者が全社の過去事例や復旧に必要な情報を効率的に参照できる体制を構築しているという。同システムの導入により、設備トラブルの際に復旧時間の約3割削減に成功するなど、操業支援にも用途を拡大しているとのこと。
JFEスチールは今後、同システムを汎用化し、IBM Watsonと合わせて提供するほか、顧客の導入に最適なシステムの構成検討、調整業務も共同で行っていくとしている。
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