日立製作所(以下、日立)は、9月20日、21日の2日間にわたって「Hitachi Social Innovation Forum 2023 JAPAN」を東京ビックサイトで開催する。
同イベントでは、同社執行役社長兼CEOの小島啓二氏によるセッションをはじめ、テクノロジーや社会イノベーション事業の取り組みなどをテーマ別に紹介する展示など、60以上のプログラムが用意されている。展示ブースでは、6つのテーマ別に日立のビジョンやソリューションが多数紹介されている。
「産業・都市のDX」を紹介する展示のひとつでは、日立のデータ利活用の技術やノウハウを活用したユースケースを見ることができる。同社では、企業のDX実現のために戦略の構想策定からデータ利活用基盤の構築、セキュリティ対策、運用管理までを一貫して支援する「Hitachi Intelligent Platform」を提供している。同社はこれまでの実績から、支援パターンを「製造DX」「環境DX」「研究DX」「調達DX」の4つに体系化。各企業の課題に合わせて最適なプランを提案しているという。
4つのうちの調達DXにおいては、企業のサプライチェーンのレジリエンス強化としてデータ活用が注目されているとのこと。調達量、調達金額、パートナーの供給が止まった場合の自社への影響度などをトレーサビリティの統合情報として持つことで、トラブル発生時の原因特定の迅速化やコスト削減につながるという。
また、欧米を中心に導入実績のある「HARC」も展示ブースにて紹介されている。HARC(Hitachi Application Reliability Centers)は、SRE(Site Reliability Engineering)の知識・技術・ノウハウを集結し、コンサルティング、システム開発から運用管理の代行までをend-to-endで支援するサービス。日本での提供実績はまだ少ないものの、欧米では30社ほどの提供実績がある。具体的な事例としては、大手ドラッグストアの薬剤師が利用するアプリの運用を支援し、障害復旧の時間を30%削減したという。今後は日本企業への提供も幅広く進めていくとしている。
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