SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

NTT、IOWN技術によりAI分析の遅延時間を最大60%削減 NVIDIAや富士通らが協力

 日本電信電話(以下、NTT)は、IOWN構想の一環として、Red Hat、NVIDIA、富士通の協力のもと、IOWN技術を用いて郊外型データセンタを活用したリアルタイムAI分析を省電力に実現する技術を開発した。

 同AI分析基盤では、IOWN Global Forumで検討されているAPNによる低遅延・ロスレス通信、並びにDCIにおけるデータ処理高速化手法を活用。大規模データの収集に関するオーバーヘッドが最小限に抑えられるため、大都市圏内に設置されたセンサからデータを収集し、郊外型データセンタでAI分析することが可能になるという(図1)。特に、郊外型データセンタは、大都市圏内に設置されたデータセンタと異なり、再生可能エネルギーを最大限活用できるという利点があるとしている。実証実験におけるAI分析基盤の特徴は以下のとおり(図2)。

  • NTTによるAI推論のデータ処理高速化:RDMA over APNを用い、センサ設置拠点におけるセンサデータを、郊外型データセンタに設置されたアクセラレータのメモリ上に直接転送。CPUによる制御オーバーヘッドを抑えつつ、アクセラレータ内でAI分析処理を完結させることで電力効率を改善
  • Red Hat OpenShiftによるワークロードの配備:Red Hat OpenShiftにより、データ処理高速化が適用されたワークロードを郊外型データセンタをはじめとする複数サイトに配備できる
図1:大都市圏における郊外型データセンタによるAI分析<br/>[画像クリックで拡大表示]
図1:大都市圏における郊外型データセンタによるAI分析
[画像クリックで拡大表示]
図2:同AI分析基盤の特徴<br/>[画像クリックで拡大表示]
図2:同AI分析基盤の特徴
[画像クリックで拡大表示]

 同実証実験では、横須賀市におけるセンサ設置拠点と、武蔵野市における郊外データセンタとをAPNで接続してAI分析基盤を評価しており(図3)、横須賀市と武蔵野市間の光ファイバの距離はおよそ100km。センサとして多くのカメラ接続を模擬した状態で、従来のAI分析処理を適用した結果と比較した結果、同AI分析基盤では、その遅延時間(センサ設置拠点でデータを受信してから郊外型データセンタでAI分析を完了するまでの時間)を、最大で60%削減できることを確認したとしている。

 また、郊外型データセンタにおいてカメラごとのAI分析に要する消費電力を最大で40%削減。加えて、同AI分析基盤は、GPUの数を増設することで、CPUボトルネックを生じさせることなく、多くのカメラを収容できる。その結果、1,000台カメラの収容を想定した見積りにおいて、最大で60%の消費電力の削減が見込まれているという。

図3:実証実験の構成<br/>[画像クリックで拡大表示]
図3:実証実験の構成
[画像クリックで拡大表示]

 今後は、同AI分析基盤に光電融合技術を組み合わせ、電力効率の向上を図り、カーボンニュートラルの実現に向けて貢献するとのこと。また、これらの成果は、IOWNコンピューティングの一部として、2025年大阪・関西万博におけるNTTパビリオンに適用するとともに、2026年の商用化を目指すとしている。

【関連記事】
NTTデータ、地銀共同センターに適用する「統合バンキングクラウド」を開発へ 地銀13行と協業
NTTコムウェアと日本IBM、AI活用したデータセンター運用における新ソリューション提供に向けて共創
NTTビジネスソリューションズ、睡眠時無呼吸症候群の「オンライン診療」サービス提供へ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/19255 2024/02/21 12:30

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング