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日本IBM、「IT変革のためのAIソリューション」5つを発表 IT部門の業務をAIで効率化へ

 日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、IBM watsonxをはじめとしたAI技術を活用し、戦略策定からシステム開発、運用、プロジェクト管理まで包括的に支援する「IT変革のためのAIソリューション」を体系化し、提供を開始すると発表した。

 IT変革のためのAIソリューションは、システム開発や運用などにAIを活用することで、省力化や生産性向上、有識者の知見の大規模言語モデル(LLM)への取り込みが可能になるもの。これにより、情報システムに携わる人々の働き方を変革していくことが可能だという。同ソリューションは、以下の5つから構成されるとのこと。

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1. AI戦略策定とガバナンス

 事例に基づいたAIユースケースやコード生成のためのAIなどを活用した生成AIプロトタイプによる生成AI活用シナリオの早期確立と、生成AIを組み込んだ開発プロセス・標準策定によるガバナンスと適用対象を拡大。将来的にはベストプラクティスを学習した生成AIによる新たな価値提供も実現するという。

2. コード生成のためのAI

 生成AIとローコード開発などを最適融合し、システム構築ライフサイクル全体を効率化。基盤モデルwatsonx.aiに、IBM共通追加学習と顧客標準コードを個別学習させることで、「仕様書からJava/COBOL/PLIコードの生成」「コードから仕様書の作成」「COBOL/PLIの既存システム分析やテスト自動化、基盤コード生成」が、顧客の環境に最適化された形で可能になる。ハイブリッド・マルチクラウドに対応。

3. テスト自動化のためのAI

 要件や仕様情報を入力後、テスト・データを自動生成し、テスト・スクリプト生成からテスト実行/検証まで、画面打鍵テストのプロセスを自動化。これまで自動化が難しかった単発の機能テストや、仕様変更が多いアジャイル開発でも柔軟に自動化を適用できるとした。

4. IT運用高度化のためのAI

 問い合わせに対するチャットボットでの自動応答によりオペレーターの負担を軽減。定型作業はもちろん、インシデント検知から対応まで自動化し、複数イベント集約による復旧時間を最小化するとしている。

 また、生成AIがインシデント要約を作成し、過去の対応実績から障害の根本原因や解決策候補を、関連する設計書や手順書を検索して提示。定型作業や復旧作業を自動化し、自動化スクリプトの生成など、インシデント・定型作業対応を高度化できるという。

5. プロジェクト管理のためのAI

 AIテクノロジーでプロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)の作業を支援し、プロジェクト品質を確保。社内プロセスや規程、プロジェクト管理関連の質問へのチャット・システムの自動回答、プロジェクト・レポートの自動生成、プロジェクトKPI自動評価やAIによる総評、要注意プロジェクト情報の提供、過去実績データに基づくプロジェクト品質の確保や評価・予測により、PMO業務を支援する。

 同社は今後、2027年には、分析、要件定義、設計/開発、テスト、運用における仕様書作成やテストを中心に効率化し、有識者によるレビューを含めて30%以上の効率向上を推進するとしている。また2030年には、自動化に加え、有識者の知見をLLMに取り込んだAIによるレビューの仕組みを構築することで、開発と運用全体で50%のスピード向上と効率化を目指すとのことだ。

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