Chatworkは、2023年11月14日に発表した「中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査」について業界別に分析した結果を発表した。
第一弾として、4月1日より働き方改革法の施工で「2024年問題」の影響が懸念される「物流・建設・製造」の3業界の分析結果を取りまとめたという。
調査結果サマリー
- 社外との連絡手段、物流業・製造業のおよそ2人に1人が「毎日FAXを使う」と回答
- Web会議とビジネスチャットを「使用しない」のは建設業が最多
- 従業員30名以下の企業では7割が「紙や口頭で業務を行っている」と回答
- 物流業では企業規模が大きくなってもDX対応に遅れがみられる
- 建設業と物流業、2人に1人がDXを「聞いたことがない」と回答
- SaaSを「聞いたことがない」、建設業では8割超で全体を1割上回る
- SaaS活用、製造業では「既に導入し、活用している」が38.2%と全体を4.6ポイント上回る
- 物流業では27.7%と全体を5.9ポイント下回りデジタル化に遅れがみられる結果に
- 導入しているSaaSツール、3業界いずれも「Web会議」が4〜5割とトップ、製造業ではビジネスチャットの導入率が35.0%と全体を4.7ポイント上回る
- 従業員のSaaSの使いこなし度合い、3業界いずれも「6〜7割以上が使いこなせている」の回答が6割を超えるのはビジネスチャットのみ
- デジタル化推進の課題は、3業界いずれも「金銭面のコストが大きい」がトップ。次いで物流業では「時間やコストをかけて取り組んでも、効果を得られるイメージがわかない」が26.8%、建設業・製造業では「社内に詳しい人がいない・旗振り役がいない」が29.7%・28.9%
調査概要
- 調査名称:中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査
- 調査目的:中小企業を取り巻く外部環境変化と、重要視されるDXとSaaS活用、リスキリングなどについての実行状況や意向について、経営者の意識と関連付けて明らかにする
- 調査手法:インターネット調査(調査会社:株式会社アスマーク)
- 調査時期:2023年10月20日〜23日
- 調査対象者:中小企業(300名以下)の社長1,055名とバックオフィス担当者1,070名の回答、合計2,125名の回答を集計
- 有効回答数:本調査2,125名(スクリーニング調査4,108名)
- 業種別:物流業224名、建設業478名、製造業374名