ウイングアーク1stは、100億円以上の売上の企業に所属する請求書関連業務に携わる会社員を対象に、企業間取引の電子化に関する実態調査を実施した。
調査概要
- 調査名:企業間取引の電子化に関する実態調査2024
- 調査対象:100億円以上の売上の企業に所属する請求書関連業務に携わる会社員
- 有効回答数:533名
- 調査期間:3月28日〜4月3日
- 調査機関:同社調査(調査委託先:IDEATECH)
- 調査方法:オンラインアンケート
- 企画:ウイングアーク1st
社外取引の電子化で期待することは「負担の多い作業からの解放」
請求書や契約書など、自身が携わっている社外との商取引を電子化することで、最も期待することを質問したところ、「負担がかかっていた作業から解放される」が33.0%で最多となり、次いで「作業ミスが解消・軽減される」が19.3%、「無駄なコストが削減できる」が15.8%と続いた。
社外との電子化による商取引は、どの程度の割合を占めているかと質問したところ、「完全電子化」が6.9%、「80%以上電子化」が22.5%という結果となった。割合としては、約3割の企業が社外取引において80%以上電子化が進んでおり、2023年比で2.1ポイント増加している。
また、社外との商取引において、理想の電子化率はどの程度かと質問したところ、「80%以上電子化」が32.1%、「完全電子化」が30.4%となった。
一方、「完全アナログ(紙)化」と回答した人に理由を聞いたところ、自由記述のコメントでは次の回答が寄せられた。
- 46歳:変われないから
- 45歳:ずっと紙で慣れているから
- 49歳:回避策になる
- 32歳:当分変わらないから
- 57歳:お客様あってのものだから
- 27歳:特に電子化するメリットがないし、紙の方が実際に見えるので分かりやすい
社外取引において、6割が「2種類以上」のデジタルツールを使用
社外との商取引において、これまで使用したことがあるデジタルツールまたはクラウドサービスは何種類あるか質問したところ、「2~5種類」が40.2%と最も多く、次いで「6~9種類」が17.6%、「1種類」が17.0%となった。また、「10種類以上」は7.1%であった。
さらに、デジタルツールを「2種類以上」使用していると回答した人に、使用ツールは散在していると思うか質問したところ、「とても散在している」が19.7%、「やや散在している」が54.9%となった。合わせて74.6%がツールの散在を実感しており、2022年より22.7ポイント増加している。
加えて、「とても散在している」「やや散在している」と回答した人に、ツールが散在していることで感じる不満度について、100(非常に不満)〜0(不満なし)の中で、体感値を聞いたところ、30代では中央値が「50」、40代では中央値が「60」となった。年代別中央値は次のとおり。
- 20代:40
- 30代:50
- 40代:60
- 50代:50
- 60代:50
また、上記の回答者に対し、当てはまる気持ちについて質問したところ、「なるべく早くツールを統一してほしい」が70.5%と最も多く、次いで「導入前に散在のリスクを解消して欲しかった」が38.4%、「ツール導入は計画的にしてほしい」が31.6%と続いた。
デジタルツールを使用を「2種類以上」と回答した人に、請求書や契約書など電子帳票を受け取った後、保管・管理するツールは受け取りツールと同一か質問したところ、「異なるツールを使用している」が61.2%と最多となった。2023年比で5.7ポイント増加、2022年比で16.4ポイント増加している。
異なるツールを使用していると回答した人に、異なるツールを使用することで、社内の文書管理・確認業務の効率が悪いと感じたことがあるか質問したところ、「何度も感じたことがある」が41.1%、「数回感じたことがある」が48.7%で、約9割が効率の悪さを実感している。
また、異なるツールを使用することで、文書管理面で情報漏洩リスクが高まると感じたことはあるか質問したところ、「何度も感じたことがある」が23.0%、「数回感じたことがある」が46.2%となった。約7割が、異なるツールの使用により、情報漏洩リスクの高まりを懸念していることがわかる。
6割が「企業間取引で、ログ・行動履歴が追えない経験がある」
企業間取引における業務で、ログ・行動履歴が追えない経験はあるか質問したところ、「何度もある」が33.0%で最も多く、次いで「1〜2回程度ある」が27.4%と続いた。2023年比で4.2ポイント増加している。
ログ・行動履歴が追えない経験が「何度もある」「1〜2回程度ある」と回答した人に、ログ・行動履歴が追えず、内部統制面でリスクを感じたことはあるかと質問したところ、「何度も感じたことがある」が34.6%、「数回感じたことがある」が51.1%で、合わせて85.7%が、内部統制面のリスクを実感していることが分かった。
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