このイベントは、ウイングアーク社のユーザー、パートナーに、製品やソリューション、サービスの現状を紹介するもの。トラックは3つに別れ、それぞれ「イノベーショントラック」「テクニカル&次世代運用トラック」「ユーザ様向けトラック」の3つにわかれ、活発なセッションが行われた。
イノベーショントラックでは、帳票SOAと題し、COBOLが使用されたシステムを、オープンなERP・CRM等のオープンなアプリケーションにつなげる事例をデモを交えて紹介。
企業内にこれほどまでに無数の帳票、ドキュメント類が存在するのは、日本独特の文化。あらゆるビジネスフローの中で帳票が必ず発生しているため、帳票の開発、運用については、実際の現場での悩みも多い。
登壇した営業本部 マーケティング部 部長 谷口功氏は「ウイングアークは2005年から帳票SOAだった」と先進的な取り組みを紹介。ガートナー社の資料を基に「SOAは一時のピーク期を越え、啓蒙活動期に入りつつある」とし、企業内に存在する無数の帳票・ドキュメント類を、帳票という観点から切り出すことでシステムの効率を高めることが可能だとした。
その後、イノベーション事業部 プロダクトソリューショングループ テクニカルリーダー 原田真行氏、製品企画部 グループマネージャ 小池尚樹氏らが「Real SOA」と題して講演。オープン系のシステムからCOBOLを呼び出して処理することが可能になることで、従来黒いコンソール画面だったものをカラフルなWebアプリケーションで帳票印刷するというデモを行った。
テクニカル&次世代運用トラックでは、「あらゆる業務システムに対応できるWeb帳票をSVF新製品群のLiveコーディングで一挙公開」と題し、「SVF」を用いたWeb帳票の実例解説を行われた。
「SVF for PDF」の各機能の説明から、「SVF for XPS」では、マイクロソフトが推奨しVistaでは標準搭載(XPでは.NET Frameword Ver.3が必要)された「XPS(XML Paper Specification)」という電子ドキュメント形式を、業務用帳票分野ではじめて採用したことなどを紹介。
「StraForm-X」では、実際に既存の社内で使われているようなExcelファイル型の帳票をそのまま取り込んで画面設計にする操作を披露していた。
このほか会場では、数多くの帳票の開発や運用担当者が、内部統制や文字化け問題などの様々な帳票セッションを熱心に聞き入っていた。