2024年8月9日、日本リビング保証とメディアシークは事業戦略説明会を開催した。
今回、両社は経営統合を発表。2024年9月26日の定時株主総会を経て、同年11月1日より、商号を「Solvvy株式会社(ソルヴィー)」として事業を行っていくという。これにともないグループの純資産合計は50億円を超えることになり、東証プライム市場への上場基準(財政状態)を満たすことになる。なお、メディアシークを100%子会社とするため、同社は上場廃止になるという。日本リビング保証 代表取締役社長 安達慶高氏は、「統合により社内ITエンジニアの100名体制が実現し、内製開発を強化することができる。クライアントとの長期的な取引を実現するためにも、意義のある統合だと考えている」と説明した。
具体的には、日本リビング保証が抱えている既存クライアントへのSIサービス提供をはじめ、「おうちマネージャー」「おうちbot」などのSaaSプロダクトの競争力強化などに寄与できるとした上で、同日にFinTechプロダクト「KROX」をローンチ。メディアシークとの経営統合により、早期提供が実現できたとする。また、メディアシークが保有する「ICONIT(アイコニット)」のユーザーを生かした、新たなデジタルマーケティング施策の実施、サブスクリプション形式でのブレインテックサービスなどの本格展開を予定しているとのことだ。
「ブレインテックは我々にとって新しい領域であり、非連続的な成長にも挑戦していきたい」と安達氏。その他、中長期的にはCVC設立を視野に入れているとして、スタートアップとの提携やM&Aにも積極展開していくと話す。
今後、フロー型ビジネスからストック型ビジネスへの転換が潮流となる中、Solvvyでは「SAaaS(Smart Assurance as a Service)」という独自メソッドでストック型ビジネスを支援していくという。今後、M&Aや業務提携などを通してソリューションを拡充していき、コンサルティングファームに匹敵するほどの課題解決力を有していくとする。
従来の住宅や再エネ、GIGAスクールといった領域に加えて、SIやSaaS、金融といった領域へも事業展開を進めていく。安達氏は「今後も増収増益を継続していき、3年で売上高倍増を目指す。2024年6月比において53.6億から倍増を狙うとともに、足元2年間は人材の拡充を進めていきたい」と説明した。