「経営ニーズに対応したデータウェアハウス構築に関する説明会」と題し、冒頭、マーケティング本部 本部長の冨樫明氏が、従来の経営環境に比べ昨今ではデータの鮮度が重要視され、いかにリアルタイムで情報が入手可能かどうかの需要が非常に高まっていると説明。
経営者だけが情報を独占する時代は終わり、担当者一人ひとりが必要な情報が必要な時に見えるようなシステムが求められていると述べた。また日本J-SOX法などコーポレートガバナンスの強化という社会インフラの変化によって、5年、10年、あるいは25年前のデータもアーカイブしておく必要があり、今後保存管理すべきデータ量は膨大になる一方で、すぐに取り出し参照可能でなければいけない、ということを情報系システムは同時に実現する必要があるとした。
そのようなプレッシャーが強まっている一方、従来の汎用DBを利用したデータウェアハウスでは、巨大なデータに対して、十分なパフォーマンスがでない、開発負担が大きい、などニーズの変化に対応できていないのではないか、とし、情報系専用高速クエリエンジンである「SybaseIQ」はそういったニーズに対応できる、と述べた。
続けて、登場したプロフェッショナル・サービス本部の本庄朗人氏は「デーウェアハウスシステムは簡単に構築できる、とおもわれがちだ。しかし、BI、データウェアハウスの登場から10年以上立ち浸透しつつある一方、開発の現場ではいまだにベーシックな疑問が解消されていないのはなぜなのか?」という疑問から、DWHシステムの成功には、「クライアントツール選定のみを重視しないで、データベース設計に注力」「情報系システムの処理に適合、設計されたRDBMS製品の選択」の重要性への理解を求めた。
最後に、プロフェッショナル・サービス本部部長の原利明氏が、情報系システムの課題解決について、具体的な事例を元に解説。従来型のRDBMSが汎用的であるのと比較して、そもそもSybaseIQでは、情報系に特化した、データ格納やアクセス方法を実現。たとえばデータはロー(行)単位ではなく、カラム(列)単位で格納されており、これによって、必要なデータを必要なだけ高速に検索することができる、としている(概算では100倍)。
串刺し処理したい計測データ、製品データなどをテラバイト単位でも高速に処理でき(ペタバイトまで対応可能)、ユーザー増加に対してもスケールアウトが可能。しかもチューニングの必要性がほとんどなく、導入後すぐにつかえるのも特徴、と製品の優位性を強調した。
なお、これらSybaseIQおよびデータウェアハウス関連の話題は、EnterpriseZineのこちらの記事に詳しいので参照されたい。